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おおきく振りかぶって
野球部
三橋君と一緒に案内を頼りになんとかグラウンドに着いた。



「静かだねぇ」


三橋「う ん」



中を見るとグラウンドはよく整備されていた。
あいにくと外野までは手が回ってないみたいだけど…。



三橋「っ!!」


「ぅわっ!?」



私と三橋君は後ろからがしりと肩を掴まれていた。
振り返ると美人さん。

って、この人、百枝監督じゃない。



「あ、の? わわっ?」


三橋「え…あ…ちが…っっ」


百枝「もう二人来たよー!!」



うわー、注目の的だ。



百枝「お名前は!?」


「大月です」


三橋「みっ三橋」


百枝「じゃあ先に三橋君いいかな!? ポジションは!?」


三橋「とっ投手……」



あー今のうちにちょっと端に移動しとこ。


みんなのやりとりをそっと見守る。

 キンッ

監督がキャッチャーフライを打ち上げる。
綺麗な垂直。

女が監督とかありえねーとかって言ってた花井君も黙ってるし…。

ああ、生甘夏絞り。
間近で見ると迫力が違うんだろうなぁ。
三橋君ビビっちゃってる。
大丈夫かな?

そして話題は三橋君にうつった。

ただそのやりとりをジッと眺める。
私はただ見ているだけ。
そうじゃなきゃ…。



田島「なーなー! 大月さんだろ?」


「え、っと、あなたは?」


田島「同じクラスの田島!」


「ああ、よろしくね」


田島「ちなみに泉も一緒だよな!」


泉「ああ」


「よろしくね。同じクラスだってよく覚えてたね」


田島「そりゃー大月目立つもん!」



は? 目立つ?
私いつ目立った?



泉「もしかして自覚ねーの?」


「何が?」


泉「(この容姿で無自覚かよ)」



何か、泉君怖いな。
無言の威圧を感じる。

あっ、三橋君投げる気になったみたい!



「大丈夫(ボソ」



あなたなら。

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あきゅろす。
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