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忍たま2
生きてる
「ユイさん!?」

シナさんだ。
どうしてここにいるんだろう。

…。

ああ、もしかして私を殺しに来たのかな?

「っこれは、」

周りの惨状に顔を歪ませているのが見えた。

「私がやりました」

シナさんを見つめて言った。
予想通り驚いた顔をしている。

「だって酷いんですよ? 私を助けようとしたこの子を斬ったんです」

「ユイ、さん」

「酷いでしょう? こいつらも、私も…。この子を殺したのはこいつらでも、死に追いやったのは私なんですよ」

そう、私の所為でこの子は死んだ。



シナさんがこちらに近寄ってきた。
そっと狼に触れる綺麗な手。

「…ユイさん、この子は死んでないわ」

「ぇ?」

「斬られてはいるけれど、呼吸もちゃんとしてる」

「い、きてる?」

生きてるの?
死んでない?

「…かった。よかった」

ボロボロと涙が零れる。

「シナさん…、っこの子を、助けて…くださいっ」

「…ええ」

よかった。


トンと、首の後ろに痛みを感じる。
温かいものに包まれて、私は意識を手放した。

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あきゅろす。
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