時と闇の継承者
3
美形に頭を撫でられながら、心地よさに目を閉じる。
やっぱりすごく安心する。
「おーい。二人とも戻っておいでー」
癒やされている俺の隣から、現実に引き戻す声がかかった。
ハッとして隣を見ると、いい笑顔を浮かべる『彼』と目が合った。
途端に恥ずかしくなり、慌てて『彼』から視線を外す。
熱くなる頬を見られたくなくて、俯いていると、近くの茂みがガサリと音を立てた。
「!??」
突然の事にビクリと肩を揺らし慌てて音のした方を見る。
まさか、また化け物とかじゃないよなっ!?
恐る恐る視線を向けた瞬間、茂みから黒い影が飛び出してきた。
「!!!ギャー!出たーっ!化け物ーっ!!」
俺は思わず目の前にいる美形にすがり付くように抱きついた。
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