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時と闇の継承者
15


後悔と不安。
そういえば、前にもそんな目をさせた事があったのを思い出す。

幽霊たちにも友好的な奴とそうじゃない奴がいて、大半は友好的だったが、一部には俺の身を狙う輩もいた。

俺も警戒はしていたし、仲良くなった精霊や幽霊たちが護ってくれていたから大事に至る事はなかった。

ただ一度だけ、ヤバかった事がある。なんとか窮地は脱したが、その時にヒロマサは近くにいて、今回みたいに意識を失った俺を見ていたから余計心配させてしまったのだろう。

あの時は気付いたら一週間経っていて、ちょっとした浦島太郎気分を味わった。



あの時と同じ瞳を、俺は苦笑しながら見つめた。

「ヒロマサ」

はっきりとその名前を呼ぶ。
そして、頬に添えられた手に重ねるように片手を当てる。

「俺は大丈夫だから」

言い聞かせるようにゆっくりと言葉を紡ぐ。

「ありがとうな」

ヒロマサが驚いたように目を見開く。
やがて、ゆっくりと瞳を閉じた。

「……そ、うか」

重たい荷物を下ろすように、ホッとしたように呟いたヒロマサはゆっくりと俺の上から移動した。





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あきゅろす。
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