精霊王たちの恋
支幻A
彼の真剣な想いをぶつけられ、彼の想いに流された。
彼に応えるつもりもないのに、彼を受け入れるように、体を繋いだ。
隣で眠る彼の横顔に、愛しさが湧いてくる。
それと同時に愛しいと思った自分の気持ちに、愕然とする。
――そんなはずはない。
自らの気持ちに混乱した俺は、そっと彼の隣を抜け出した。
彼に一言も告げることなく、俺は彼の前から姿を消すことを選んだ。
忘れなければ――。
俺は誰かを愛してはいけないのだから――。
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