狂人雑詩帳
駆想想ヒ謳
叶わない願いは
空を駆けて
でもアナタには
二度と届かない
知っているよ
それでももう止まれないから
明日晴れたら
此の空に淡く謳いましょう
アナタに出会えた悦びを
謳は消えて泡となってアナタに降り注ぐ
アナタのくれた
優しい気持ちを忘れないよう
アナタを見つめる悦びを
かみ締めて忘れないように
自分に刻み混む
例えばもう一度願えたとして
アナタが見つけてくれる保証はない
それでも僕は今謳いましょう
叶わない願いは
空を駆けて
虚しく綺羅めいて
二度と届かない
判ってます
それでも僕は声をからし
苦しくて悲しくて悔しくて愛しくて
泣いていた
アナタも滲むほど
明日晴れたら
この手に通う温さを伝えましょう
アナタがくれた優しさを
僕が忘れることはない
きっときっと…
例えばもう一度謳えたなら
アナタに響かせる自信はある
アナタの為に謳うのだから
…気付いて？
叶わない願いは
空を駆けて
切なく揺るぎなく…
二度と届かない
判ってます
それでもアナタに聞いて欲しくて
今でも僕は声をからし
何もない何もない何もない何も
アナタがいないから
謳は意味を亡くして
どうか…
僕を止めないで
どうか…
僕を見て
どうか…
謳い想う心を
アナタを想う心を
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