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淫猥リキッド 4


「つーか、お前も俺以外の男に気安く身体触らせてんじゃねえよ」

隙多すぎだ・と渋面のまま、文句を垂れてあたしの胸にぎゅうと顔を埋める小さな頭。
今尚不貞腐れたままのコドモの髪を、指先で摘んで弄ぶ。
汗で湿ったやわらかな銀糸。
抱き合った後の、いつもより少しだけ熱い体温が肌に心地いい。
あたしの上に乗り上げたまま、ひとのオッパイ枕にぐたりと寝そべっている冬獅郎は、いつもだったらコトが終わったらさっさとあたしから離れるくせに、どうやら今日はまるで動く気がないらしい。
珍しくも自らあたしの胸に埋もれている。
挙句、さっきのあのひと言だ。
「だから、ごめんて言ってるじゃない」
その様子からしてもうあたしが他の男相手に隙を見せたことに腹を立て、挙句自分以外の男に触れさせたことに憤然としている…やきもちを妬いているのは明らかで。
正直、ちょっと驚きもしたんだけれど。
正直、そこまでご機嫌斜めになるとは思わなかったんだけど。
だけどそれがまた凄く嬉しい――から、困る。
(だってだって、ものすごーく愛されてるような気がするじゃない?その反応って)
ささくれていた心も身体も同時に満たされてゆくのがわかる。
ただ、それだけで。
そんなあたしを上目遣いにジロリと睨み上げ、ぶっすりと口にした。

「で?今ので上書きはできたのか?」
「そりゃあ、もちろん!」

おかげで今夜はすっごくいい夢見れそう、って。
満面の笑みで即答したあたしに、溜息を吐いて。
「なら、いいけどな」
ゆっくりと面を上げた日番谷の顔は、それでもやっぱり何処となくまだ不貞腐れ気味で。
その拗ねた顔に、また愛おしさがこみ上げてくる。

「かーわいいなあ、日番谷は」
「うるせ。つか、男相手に可愛いとか言ってんじゃねえ!」
「はーい、はい」

うぷぷと笑いを堪えながら、湿った銀糸を尚も梳く。
ついでにほっそりとした首裏までもを指でなぞれば、途端、ビクリと痙攣するからだ。
素直すぎるその反応に、ますます愛おしさは募ってゆく。
「ね。仲直りのしるしに、もっぺんやっとく?」
半分本気で訊ねてみたらさすがに唖然としていたけれど、それでもどうやら異論はなかったようで。

「マジ反省しろよ、テメエは」

ぶっすりとだけ告げた先。
汗ばむ薄い背中を抱き締める。
「うん、ごめん。キスもセックスもやっぱりアンタじゃないと嫌って言うのが、よくわかったし」
だから、ごめんねともう一度謝って。
ゆうるりとくちびるを重ねたならば、それまで尖りまくっていた日番谷の霊圧がほんの少しだけやわらかくなったような気がして、再び圧し掛かる小さな重みにホッとあたしは目を閉じた。




(心の渇きも体の渇きも、潤せるのは ひとりだけ…)





毎度毎度のことですが、どうにも松本がはっちゃけ過ぎててすみません☆まあ、どうせパラレルだし〜とでも思って流して貰えれば…(w;
日番谷はただ単に松本の気まぐれに付き合って一緒にいるだけのようでいて、その実そんな奔放わがままな松本を溺愛してたらいいなと思っただけなんです。

お題:sein様(PC閲覧推奨)



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