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3.





「えっ!?シシ…シロちゃんが、結婚!?それも相手は七つも年上…って、ええーーっ!?」

あたしが留学してからちょうど一年が経とうと云う頃に、突如もたらされた思わぬ吉報に当然の如くあたしは驚かされた。
と云うよりむしろ、度肝を抜かれた。
就職してから、僅か一年。
まだほんの一年余りだと云うのに、結婚を決めたと云うシロちゃんに。
しかもそのお相手が七つも年上の、ものすっっごい美人さんで。
シロちゃんが就職してから程なく、既にふたりが半同棲状態にあったこと。
そのひとと、彼是二年余りも付き合っていたと云うこと。
そのひとと結婚したくて、早く身を立てたい一心で、周りの説得に耳も貸さず、ひとり勝手に進路を決めてしまった。
新卒一年目の若造の癖に、既に就職先で頭角を現しつつあり、周りから一目置かれていることを知り、呆気に取られなかった筈もない。
――だけれども。
後日送られてきたシロちゃんからの手紙に同封されていた、シロちゃんとシロちゃんの奥さんになったひとの写真を見て、然もありなんとの納得をした。
(うん、確かにすっごい美人さん!)
これは…シロちゃんが結婚を焦るはずだあ。
キラキラ、ぴかぴか。
眩いまでの笑顔を浮かべて、幸せそうに笑うそのひとの隣には。
あの頃あたしが良く目にしていた厭世感いっぱいの表情のかけらもない、然も愛しいと言わんばかりに彼女を見つめる、とてもやわらかな眼差しのシロちゃんが写っていたのだから。

「――お幸せに!」

誰にともなく口にして。
ひとしきり笑ってから、窓の向こうの空を見上げる。
どこまでも続く青空の向こう、今は遠く離れてしまった、ちょっぴり無愛想な幼なじみの顔を思い浮かべる。
あの頃あたしの傍に居てくれた、ずっと支えてくれてきたシロちゃん。
(大事なひとを見つけたんだね)
ほんのちょっぴり寂しくもあるけれど、良かったね!って心からおもうから。
…どうか誰よりもしあわせになって。
何度だって願わずにはいられなかった。









end.


そんな感じで、最後はお嬢様視点で終わってみました。
いろいろ端折っておりますが、まあ…なんやかんやとすれ違ったり誤解しながら、それでも日番谷が進路決めて卒業しちゃったら丸く収まるふたりかな、とw
無気力・欲しいものもなかった少年が、たったひとつを手にいれっちゃったら後はもう一直線かな?この日番谷は進学云々よりもさっさと結婚したがりそうだな〜と思って妄想妄想(^q^)
高卒のお給料じゃあ厳しそうだけど、そこは日番谷だしさっさと出世しそうじゃないですか。あと、何気にお世話係やってた頃のお金溜めてそうだし、ほら!w
てことで、妄想駄文に長々お付き合いありがとうございました〜!\(^o^)/


お題:月にユダ

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あきゅろす。
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