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高校生×OLパラレル 3


(可愛い…って、そうか。この少年にはあたしって、ケバイでもなければエロイでもない、カワイイ女に見えるのか)
やだ、そんなこと言われたのってば初めてよ、あたし。
しかも、相手は年下。
それも、高校生。
前代未聞よ。
空前絶後よ。
ええもう、めっちゃくちゃに心揺れてますとも!
ぐらんぐらんですよ!
あともうひと押しで、コロッとやられちゃう勢いですよ!
掴まれた腕、指先は。
ヒリヒリと痛いぐらいの熱を放つ。
困ったことに、ちょっと間の開いた互いの距離を、ほんの少しだけもの足りないなと思ってしまう。
あー、ヤバイな。
酔ってるわ、あたし。
めちゃくちゃに今、酩酊してるなと思いながらも一歩踏み出す。
あの子との距離をゼロにする。
「…まつ、もと、サン?」
突然縮まった互いの距離に驚いたのか、上擦った声で問い掛けられて。
「もうひと押し。もの足りないから頷けない」
図々しくものたまった先、大きく瞠った翡翠の瞳。
けれどすぐさま眇められ、腕を引かれる。
よろめいたところをくちづけられる。
――かなり強引なくちづけだった。
(うわあ!)
ちゅーなんて、何年振りかな?
あーもしかしたら二年、三年振りぐらいかもしれないなあと見当違いなことを考えつつ、なんとゆーか…クラクラした。
高校生のブンザイで、『もうひと押し』でちゅーの選択するとか、それってどうなの?
そのちゅーがあんまり気持ちいいとか、それってどうなの?
アレ、もしかして、結構慣れてる?遊んでる??
それとも単に相性がいいの?
むしろ、天然で女タラシなの??
頭の中でぐるぐるぐるぐる自問しながら。
「…で。合格?」
今度こそ、あの子の問い掛けに頷いていた。
結局その手に落っこちていた。
「うわ。やべ、すげー嬉しい!」
嬉々として破顔した顔は、眩いぐらいに愛らしい。
ぎゅうと抱き締められて、胸が高鳴る。
それも、七つも年下のオトコノコ相手に。
(ハイ、もうすっかり降参ですヨ。白旗ですヨ。抗う気力もございませんヨ)
抱き寄せられた腕の中。
ちょっぴり窮屈ではあったけれども、予想外にもあんまり心地良かったから、…ええ。
「じゃあ、まあ…せいぜい大事にしてよね、とーしろーくん?」
――青天の霹靂とも云える怒涛の告白からおよそ十五分、目の前のコドモに、どうやらすっかり絆されてしまったようだ。





end.


アンタ書くのいったい何度目ですか?と云われてもおかしくない、またも『高校生×OLパラレル』でございます。
結構長い間拍手お礼に上げてたコネタですが、なかなか好評だったので嬉しい限り(/▽*\)
しかしパラレルになると途端『日→乱』度が高くなるのってなんででしょうね??(汗)


お題:alkalism

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