[携帯モード] [URL送信]
Nothing but you 2



往来でのキス。
先に仕掛けたのは銀髪のガキで。
しかも相手は明らかに年上・明らかに長身のグラマラスなイイ女とくれば、人目を惹かない筈がない。
周囲にどよとざわめきが起きたことに無論気付いちゃいたが、構わず松本のくちびるをその『抵抗』ごと貪り喰らう。
暴れる両腕を片手で封じ込め、空いたもう片方の手で後頭部を強く押さえて口腔を犯す。
やがて身動ぎしていた松本の腕から力が抜け、その抵抗は鳴りを潜める。
洋服越し。
触れる女の指先に、僅かな熱が篭り始めたのを機に、俺はべろりと松本のくちびるを舐め上げてから解放した。
「な…なにすんのよ、いきなり!!」
上気した頬に潤んで揺らぐ青い瞳。
けれど、もう。
さっきまでみてえに、今にも泣き出しそうな情けねえツラはしていなかった。
「…やっといつも通りだな」
「はあ!?」
満足げに頷いた俺を松本は真っ赤な顔で睨みつけちゃあいたが、その甲斐あってか『目』にはいつもの輝きが戻っていた。






「なにがあったか知らねえが、俺の前でまで弱ってんの隠すな、つってんだ。酔った振りして辛れえの誤魔化そうとすんな、つってんだ」
「…っ!」
図星とばかりに「うぐ」と黙り込んだ松本に、俺は尚も畳み掛ける。
「ちゃんと話せ、つってんだろ。そりゃあ…どうしても言いたくねえことなら無理に話せたあ言わねえけどな、それでもちゃんと弱ってるところは見せろよ俺に。コソコソ隠してんじゃねえよ。俺の知らねえところで勝手に一人で不安になるなよ、傷ついてんじゃねえよ」
そりゃあまだまだ餓鬼だけどなあ、それでも一緒に傷ついてやることぐらいは出来ンだよ。
慰めてやることぐらいは出来ンだよと嗤った俺に、松本はきゅっと唇を噛み締めたあと、泣くのを堪えるみたいな顔で「ごめん」「ありがとう」と頷いた。
それからその白い豊かな胸元にぎゅうと俺を抱き寄せると、「だいすき」と。
掠れた、涙混じりの声で囁いた。




end.


なんとなく続きとか…。
だからこんな出来た高校生男子もそうそういないと思うんだけど、パラレルで基本は隊長だから「アリだよね?」と自分に言い訳しながら書いてます(笑)松本は周りからそゆこと言われても絶対日番谷には言わなさそうな気がする…。
ちなみにタイトル。実はヒルまものコネタに同名の作品があるのですが、『孤独の街角』と来たら順番的に次はこれだろと思った故ですのですんません(w;←「アイシとタイトル被ってんじゃん」と思われた方が居るとアレなので、念のため。

[*前へ]

4/4ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!