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彼女はデリケート 6


――元カノなんかに押し倒されてたベッドで抱かれるなんて、まっぴらゴメン!

そんなあたしのいじましいまでのオンナゴコロを、いちいち口に出さずとも、この子がちゃんと汲んでくれたから。
いつもであれば「ダメよ」と拒む保健室での情事ですらも、今日は大人しく受け入れていた。
日番谷の背に、自ら腕を廻したのだった。
「ぜったいだからね?」
「わーってるって」
やおら、くと歪められた日番谷の薄いくちびるは、綺麗な弧を描いている。
鋭利な舌が、硬い指先が。
慣れた仕種であたしの肌を撫で上げる。




*
*


――あっちのベッドは二度と使わねえ。


えー、でもそれってどうせ、その場限りのお約束デショ?
勢いだけで口走っちゃったってだけの話デショ?
なーんて思っていたそれは、けれど本当に日番谷がこの学校を卒業するまで。
延いては、あたしがこの学校を離れる日まで、決して破られることはなかったのだから。
そもそもあの時あたしが、ほんの数ヶ月付き合っただけと云う元カノなんぞにヤキモチを妬いた意味すらなかったのかもしれないと、今となっては思わないでもないのだけれど。





end.



『放課後保健室』のその後のふたりで、松本の過去回想と思って頂ければ。
せっかく学園パロなので、それらしいイベントネタとか書きたいぜー!と思って思いついたのが教育実習と云うお粗末さ…orz
因みに教育実習生のおねいさんはオリキャラです。ええ。オリキャラですとも!www
そんでもってラストの松本は、実は既に日番谷姓に変更済みと云う、いらん裏設定があったりなかったり(笑)

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