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お恥ずかしながら。
淫魔Ver.受@


ひどく下品です。
雲雀くんが淫魔。
弱鬼畜性。





ほんとはこんなとこ、
くるはずじゃなかった。

でもあみだくじで当たっちゃって。
だから、すぐに帰るつもりだったんだ……。




─────…




「失礼しまぁす……」

って、誰もいるわけないっちゅーの。

私は静かな応接室にそろりそろりと踏み入って、キョロキョロと辺りを見回す。

あの風紀委員長のことだ、どこかに隠れていていきなり後ろから「何してるの」とかっていうのもあり得なくないだろう。


「ここ、資料置いときますねー……」

誰も聞いてない小声でコソコソ。泥棒かあたしゃ。
机の端に、今にも落ちそうなほど自信なさげに置かれたプリント。応接室は彼がいなくても殺気立っていて、寒気がする。


「失礼しましたぁ…」

ハイ、任務完了。
ミッションコンプリートだぜ、ジオン。…じゃなかった。早く出よう。

無人の応接室に背を向けて、扉を開いたとき。


「…ぅ…、」


「 ! 」


背後から、呻き声。

まてまて、オイ!
私がこの部屋にきたとき、誰もいなかったんだ。
んでこの扉からは当然、誰も入ってないはずだ。

………で?

なぜ私の後ろから、声がしたんだ?


「……っ、ぅ…」


「………」


だめだ、駄目!
振り返るな、私!
ここは速やかに、速やかに部屋を出て扉を閉めるんだ!わかったな。
もし、もしオバケが出たとして、除霊法や退魔法を修得していない私が、太刀打ちできるか?出来ないよ。
いいな、好奇心と誘惑に負けて振り返るんじゃない。
さぁ、扉を閉めて、みんなの待つ明るい教室へ…


「…っわぁ!!」

…帰る前に、腰に腕が回された。

う、うそ…っ!

細身の腕に引かれたと思えば、背中に温かい感触。

「いっ!?」

だ、抱き締め…っ!?
あまりの衝撃に頭への信号が追い付かないんです、ちょっと待って…!


「いい匂い…、」


聞こえたのは、紛れもなく男の人の声。

恐怖からなのか彼の言動からなのか、心臓はドクドク跳ね回る。誰だ!?


「…田中ちとせかい?」

いや、聞きたいのはこっちの方ですが確かに私は田中ちとせです。

しかし低い声。
このお腹の底まで震わせるようなこの声は……、


「ひ、ばりさん…?」

じゃないのか。
彼の声なんて滅多に聞けるもんではないが、噂には低い声だと聞いた。この部屋にいる可能性のある、声の低い人なんて。馬鹿でも出来る推理じゃないか。


「ん……、正解」

あ、よかった。
びっくりしましたよもう、雲雀さんじゃなくて幽霊に抱きつかれたのかと思っ………わねーよ!

離してください、雲雀さん!


「あ、あのっ、どういったご用件……」

でしょうか、

の前に、セーターの下から彼の手が入ってきた。


「どぅぇえっ!?」

あわてて上から彼の手を押さえ付ける。これ以上、上にあがって来れないように。
どくんどくん!私の蚤の心臓が、彼に伝わるくらい大きく波打った。


「……なに?」

「え、いや……」


なに?じゃなくてですね。
なにをなさっているのでしょうか。雲雀さん。
よく状況が理解できないというか、なぜ私のセーターの下から手を入れるんですかね。

頭の中でぐるぐるぐる。

おかしいな、右手は彼の手を押さえているけど、左手がうごかないぞ。嫌な予感に視線を移すと、やはり、左手は彼にガッチリ掴まれている。

ヤバイ、直感した。


「ひっ、雲雀さん…?」

「ねぇちとせ、溜まってる?」

「溜ま…?」

ていうかいきなり呼び捨て……

「最近オナニーしてないよね」

「オ…ッ!?」


何ーっ!?

こ、この人は白昼堂々なにを言ってるんだ!破廉恥!だれが、そんなこと…。
というかこの人、今「してないよね」って断言しませんでしたか。

返答に戸惑っている間にも、彼は手を強引に上にもってこようとする。
触らせてなるものか。

ぐぐ…と力を込めると、手は突然、横にずらされた。

「へ、……ひぎゃっ!」

わはははは!
こ…、こい、つっ……!
わ、わきばひゃひゃひゃ!

くすぐ…った……っ!


「ぁ、…」


ずるん、ブラウスごとブラジャーまで、上にたくし上げられた。
くすぐられて油断して、手の力が抜けてたみたい。
外気に触れた肌はやっぱり寒くて、一気にサブイボが立つのが分かった。


「ひ…、」

ぎゃ───っっ!

なにをっ、あああっ!
何をなさっていらっしゃるのでしょうね雲雀さん!
私の貧相な胸に何か御用ですか!?

私は乱暴に、上げられたシャツを元に戻そうとジタバタ藻掻く。
脇の下から腕で抱かれて、まるでバンザイをさせられているような体制。
空いた雲雀さんの左手が、私の胸に触る。


「ひっ、雲雀さん!止めてください…!」

「…うるさいな」

「やめてくれたらもう喋りませんから…っ」

そして金輪際、貴方に関わらないと約束しましょう!

私は半泣きになりながら訴えた。こんなところでハジメテ、なんていやだ!

でも勿論彼は止めてくれない。やわやわ、と揉むか撫でるかというところで触られる。それが余計に、彼に触られていることを自覚させた。

力で適うはずのない彼に、良いように弄ばれて。
まるで私が諦めるのを待っているような。
毒牙に掛かった生き物が、生きることに挫折するのをじっくりと楽しんでいるような──。


「っひぁ!」

「ワオ、いい声…」

突然首筋を舐められた。
ぎゃあっと言うつもりだった私の口からは、あまりの驚きに飲んだ息のせいで、擦れた音になった。


「ホラ、もっと鳴いてみなよ」

「ぃっ、あぁっ」

舐められた場所に、歯を立てられる。
痛い、と思った感覚は、瞬間に違う何かに変換されていて。
背中に走ったその感覚に気を取られているうち、雲雀さんは私を軽々と持ち上げて(つまり抱き上げられて)、ソファーへ運ばれる。

革のそれは、剥き出しになった背中には冷たすぎる。

「つ、冷たい!」

「すぐ熱くなる」

「いやいやいや!」

そーゆー問題じゃない!

あの雲雀さんにツッコむだなんて前代未聞だが、彼があくまでボケるならツッコむのが礼儀というもの。
これで「あ、そうか」と軽く納得してくれればいいのだが。


「僕はもう熱いよ…」

「んなっ」

手首を掴まれて、彼の首元へ。しっとりと汗で湿ったそこは、確かに冬には似つかわしくなく熱い。

そしてその手を、今度は雲雀さんのズボンの方へ持っていかれる。

触れたのは温かい…トクントクンと鼓動する、硬いモノで。
つまり、アレで。


「ぎゃぁあっ」

「…なに」

「何触らせてんすか!?」

「……ナニ?」

「黙れ変態男」

思わず鋭いツッコミをしてしまった。言ってからハッとするが、口から出た言葉は取り消せない。
たらーり、冷や汗が腰の辺りに流れた。


「へぇ…変態男、ね」

それを聞いて彼は、嬉しそうに目を細める。(え…、M?やっぱり変態?)
白い絹肌と対照な彼の赤い唇が、舌なめずりで濡れる。
クラリ…、目眩がした。
血が沸騰したように騒ぎ立てて、「ぁ…っ、」と小さく声を漏らす。何と言えばいいのか。ソソられる、なんて陳腐な言葉じゃ表せない。

目が、逸らせないのだ。
彼の全てが見たい、欲しい、私は、この人のモノになりたい……。

彼のただひとつの動作には、それだけのことを思わせる力があった。


「じゃあ、変態らしくしようか?」

「ぇ、あ…っ」

「カラダ中、舐め回してあげるよ」


雲雀さんは私の顎を掴むと、その飲み込まんばかりの深い瞳で私を見つめた。
近すぎて、どちらの目を見ればいいのか迷う。
恐かった緊張は、おかしな安心感でいっぱいになった。

「あっ、あ…ッ」

実はさっきから、はじめに彼に舐められた首筋が疼いて仕方ないのだ。
じん、とした痺れと一緒に「触ってほしい」という不思議な感覚が生まれる。
あのとき首を噛んだように、もう一度歯を立てて欲しい、と。
(おかしな話だけど。)


「ンンぅ…、っ!」

手首は軽く押さえられているが、もう抵抗する気など消えていた。
首、胸元、胸の間。
つつ…とたっぷりの唾液で雲雀さんに濡らされる。
舌の温かさとヌルつきが、私の息を荒くする。


「…あ…ッこんなの…へ、ヘン…だよ…っ」

「…変態、だからね」

「やっ、ぅあア…!」

また、熱を持ち始める。
舐められた場所から徐々に、疼くような熱い痺れが内側から沸き起こる。
雲雀さんがそこを爪で軽く引っ掻くと、待ち望んでいたかのような快感が私を襲った。ザワザワザワッ、と背中を駆け上がる。
それを見た彼は、またペロリと舌なめずり。


「教えてあげる」

「あっ、ひぅ…ッンン、」

「僕の唾液にはね、性感クリームと同じ効果があるんだよ」

「…そ れ、ンン…ッ!ど、ゆ…っふァア!?」

「つまり、舐められれば舐められるほど、気持ちヨくなるってこと」

「やっ、やァ…ッあ!もう、だ…めぇっ」

唾液で性感クリーム?
舐められると気持ちヨくなる?
意味が分からない。
そんなの人間技じゃ……。

彼は不安がる私の頬にキスをする。ちゅ、と音がして、意味もなく顔が逆上せるのを感じた。それは直接的な唾液じゃなくても、むずむずと痺れてくるのだ。
このまま続けられたらおかしくなる、と思った。


「焦らすのはやめようか」

「ぅあッ、ひぅうん…っ!や、らぁ…、やめって…」

「狂うくらいが丁度いいよ」

そう、彼が含み笑い混じりに言ったあとからが、本格的な地獄。
焦らす、のは終わったのだ。

ぎゅ、と胸を掴み上げられて、微かな鈍い痛みが走ったあと頂を舐められる。
初めはなんとも無かったはずのそこは、二度三度と繰り返して蠢く舌に翻弄されて反応していく。ジンジンと痒みにも似た感覚、乳輪にまで広がる疼き。

「ほら、どう?」

「ひ、ぁっ、あ…っ!ふぁああッ!!」

乳首を摘まれる。最初は緩く、次にきつく。びびびっと背中がしなったと思ったら、次の瞬間は目の前が真っ白だった。

「く、ぁああっ!」

「…え、イったの?」

「ふ、は…、ぅあ…っ」

身体中の力が抜ける。
彼の顔も涙で滲む。でも、満足そうに弧を描いた彼のきれいな唇だけは、まるでフィルターをかけたようにクリアに映ってみえた。

次は反対側の胸、アンダーからトップまでを飴玉でも舐めるようにまんべんなく唾液で濡らされる。
その間も敏感にされたもうひとつの頂を弄られたままで。触られてもいない腰は跳ねるし、手は縋るように空を切るが快楽は逃れられない。

私って、変態だったのだろうか。応接室にきて、怖いはずの雲雀さんに襲われて、そのうえ強姦擬いの行為に感じたりして。

涙は頬を伝い、それに気付いた彼はフッと口元を緩めてそれまで舐めとる。
頬までジンジンしてきちゃうじゃないか。


「やだっ、やだやだ…っ!ふぅうン…ッく、ひゃああっ!」

「身体中、感じすぎて仕方ないくらいにしてあげる」

壊れちゃったら僕の玩具にしちゃうからね。

せいぜい壊れないように、と雲雀さんは意地悪く唇を歪ませる。
はぁ…はぁ、ともうすでに胸だけで充分な状態になっている私は、これから先の刺激を想像して期待する反面、恐怖した。もしかしたら彼の言葉どおり、壊れてしまうかもしれないと。

彼は上目遣いに私を見上げると、その鋭い眼光は私の奥のとろけきったそこを引きずりだすように細められる。
覆うだけの役目しか果たしていないスカートのホックが指先でプツンと弾かれ、さらに薄いその布を足首までずらされる。
胸だけでは飽き足らず、彼は臍から足の付け根までを舌先でなぞる。


「はっ、ぁああ…やぁあっ!こ、わい…ッよ!」

「初めはね…でもすぐに、この快感がクセになる」

「や、っだ…ぁあっ!」





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