年下やら年上やら 隣のおチビさん "恋するおチビさん" 「お、おはよう…ございます……」 「ん、ああ…おはよう」 この一挨拶から、私の今日は始まる。 お隣のお兄ちゃん、こと雲雀恭弥さんは、私の………えっと、す、す…好きな、人、だったりして…。 もちろん、こっちの一方的な片想いだけど(泣) でも、 挨拶をすれば、ちゃんと返してくれるお兄ちゃんが好き。 どんな小さい声だって、絶対に返事してくれるお兄ちゃんが好き。 こんなに…お兄ちゃんのことが好きだって…… お兄ちゃんは、知ってるのかなぁ……… そんなに、嫌われてるわけではないと思うんだけど…でもそれって、自惚れってやつかな… そんな事を一人ぐるぐると考えていたとき、 「あ、そういえば」 「ぅひぇっ」 突然後ろでお兄ちゃんの声がして、私は情けないほど飛び上がってしまった。 (…かっこわる……) 「そう、これ。あげるよ」 そういって渡されたのは、小さなピンクの飴玉。 「え、あっ…ありがとうございますっ」 ヤバイよヤバイよ…… 心臓早鐘の如くだって! つい今までずっと、お兄ちゃんのこと考えてたんだから…っ 顔が熱い。 というより全身も。 これじゃあ、貴方が好きですって言ってるようなものじゃないか。 (ばれたかも、しれない…) 私は、お兄ちゃんに自分の気持ちを知ってほしいのか知ってほしくないのか分からなくなって、くぅっと下をむいた。 「うん、甘いもの好きでしょ?」 そういいながらお兄ちゃんは、私の頭をぐりぐりと撫でる。 (う…、なんか子供扱い?) 「じゃ、僕は行くよ。気を付けてね」 お兄ちゃんは颯爽と踵をかえして、その黒の学ランをなびかせながら行ってしまった。 (いつものことながら、お兄ちゃんの歩く姿は絵になると思う…) …もらった飴玉を見る。 はぁ、お兄ちゃんは、私のこと、きっと妹くらいにしか見てないんじゃないかな。 (場合によってはそれ以下とも考えられる…) 可愛いクマさんの絵と、蝶々の絵。 (こんなラブリーな飴玉持ってるなんて、ちょっと似合わないなぁ…) でも、宝物にしよう…! そう考えてそれをポケットにしまったとき、 「あっ!ちとせっ!」 「…あっ」 向こうの方に、焦ってるようなツナ兄の姿が見えた。 「もうっちとせ!いつまでたっても来ないから心配するじゃんか!」 案の定、来てみればまだ玄関でつったってるし… そうだった…。幼なじみのツナ兄は、内気で何かと心配な私のために、毎日学校まで一緒に行ってくれるのだ。(並中と並小って、隣合わせだしね) ツナ兄はすごく心配してたけど、その寝癖だらけの頭じゃ、説得力ないなぁ… 思ったけど、言わないでおく。 「あっ、おーい、ツナー!」 遠くからは力強い、山本くんの声も聞こえてきた。 こうして私の、朝の秘密は終わる。 ツナ兄たちは知ってるんだろうか、お兄ちゃん(雲雀さん)が、こんなに近くに住んでるってこと。 いやいやそんなこと、どうだっていいに違いない。 今日もお兄ちゃんに会えた。今日は飴玉ももらった。 幼なじみのツナ兄に心配された。山本くんも元気だ。 それだけで十分ではないか。 さぁ、学校にいこう! continue… はいっ、できました?かね……? 紗弥さま、匿名さまよりいただきました「内気ヒロイン、ツナくんと幼なじみ設定」でございました! ええ、ええ。 これからまた、最強風紀委員長に恋する内気なヒロインが書けたらなっと思ってます故! どーかっ、どーか何とぞよろしくお願いつかまつります! 実は何かのパロに近い作品だったり…?何か分かる方いらっしゃいますか? ではまた次回! [*前へ][次へ#] [戻る] |