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風紀委員長様!(完)
つくったもの







「ちとせ、それ何?」

「え、マフラーだけど」

「………」




こんな会話をしたのは、確か朝方の事。

登校したらまず応接室に来るように言ってあるから、ちとせは教室にいく前に必ずここにくる。


だから僕は、ちとせがしているマフラーにものすごく驚いたんだ。



時は一ヶ月、いやもう少し前にさかのぼる。




僕はソファーで寝ていて、ちとせは向かいの椅子で資料の整理をしていたときのこと。



突然パラパラと資料を捲る音がしなくなって、ごそごそ、ちとせが何かし始めた。

(仕事をサボるなんて、よっぽど犯されたいの?)

うっすらと目を開けてちとせを確認したとき、目に飛び込んできたのは編みかけの黒いマフラーだった。

(…!)



このとき、僕は直感したんだ。

ちとせが、僕のためにマフラーを編んでいるんだと。



十中八九、その予想は当たっていると思う。

だって黒だし、何よりすごく長い。(絶対男物でしょ?)



それからも何度か、同じ光景を見た。

仕事をサボってるのは許せないけど、僕のためにちとせが一生懸命しているならよしとしよう。




ここで、物語りは冒頭へと帰る。



「なんで、君がそのマフラーしてるの」

「は?…これ、私のだよ」

「…」



ワオ、

僕のためじゃなかったの?


なんて事だ。

ちとせは僕のためじゃなくて、自分のためにマフラーを編んでいたなんて。(紛らわしい…)



何だか妙に期待していた自分が悔しくなったら、とっても いいことを思いついた。


「嗚呼そういえば、君…それで仕事、何度かサボってたね?」

「げっ…」

彼女は案の定、ものすごく焦った表情を浮かべていた。(委員会に入るとき、サボったら犯すって言ってあるから)




「ねぇ?」

「…ゔっ」


「お仕置き、かな…?」

「(ひぃぃっ)」



ちとせは目をぎぅぅっと瞑って、次に言われるセリフをビクビクと待っていた。(自然と頬が緩んでしまう…)


そして、
きゅっ、とちとせのマフラーを引っ張った。

「…え、?」

「これ、僕にも編んで」

あえてちとせの付けてるやつじゃなくて、新しいのを編んでもらう。



「……は?」

当然ちとせは唖然としていたけど。

「僕にも、編んで。嫌なら即刻お仕置きだよ」

ちょっと脅しを加えたら、

「ヒィッ!あ、編みます編みます!」


気持ちいいくらい素直に従ってくれた。


―――――――――……


君とおそろいのマフラーを。




continue…

イエス!ぐだぐだ!
最近のリボーンのEDを見て思ったんですよ、
このマフラーねた(笑)
ヒバードの衣装もちとせ様が作ったということで!

ではまた次回!

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あきゅろす。
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