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アブノーマルライフ!
第二夜








とりあえずは普通に暮らしたい。漠然とそう思った。


…異変が起こったのは、
二人の少年と出会った
その夜の事だった。



――――――――……



コンコン。

控え目に、私の部屋の扉が叩かれる。

もちろん私以外に、この家にいるのはあの双子だけ。
そのどちらか…または両方か。それは扉を開かないと分からない。


「…どうぞ」

時刻は既に午前1時過ぎ。
私は読みかけの雑誌を閉じて、ベッドから降りた。


「…まだ、起きてた?」

黒地に赤のラインが入った、ボタンのパジャマ。

前髪の長い方が一人だった。…たしか、きょうや。


「…どしたの」

部屋の入り口でいつまでもモジモジ突っ立ってるキョウヤに声をかけた。


「…うん、ちょっとね」

彼はニコ(ニヤ?)と笑って、ベッドの横に腰を下ろした私の向かいに座る。


「ちょっとって、何?」

あまりハッキリした答えが得られず、私は不機嫌に尋ねた。


いきなり
…彼が、身を乗り出して近付いてくる。
そうなれば自然と近くなる、お互いの唇。

警戒して眉をひそめる私に、キョウヤはくすくすと笑った。


「なに、意識してるの?」

くいっと上げられた口角は、まるでイタズラを思い付いた子供のよう。
眠いのか、とろんとした瞳が目の前にある。

まさかの意外な彼の言葉に唖然としていれば、フィと顔を逸らされて、今度は私の耳元に唇を寄せて彼は言った。



「ぼく…君のこと好きになっちゃったかも…、」

直接鼓膜に流し込まれた
その低音の声と言葉に、
ぞくりとした。

身体を元の位置に戻したキョウヤは、恍々とした熱い眼差しをこちらに向ける。


「…な、に 言って…」

まさかまさか。
この少年Aは何を言っているんだ。


キョウヤは尚もクスクスと笑って、

「それ言いに来ただけ…」

素早く立ち上がると、小走りに部屋を出た。

おやすみ…、優しく微笑んだ彼の顔が離れない。


「…ま、さか、」

そんな事に免疫の無い私は、ただそれだけの行為に、頬が火照るのを抑えられなかった。


……
好きになっちゃったかも。

それは、断定じゃない。


気にする事じゃないと、
私は熱い顔を枕に埋めて、朝が明けるのを待った。



――――――――……


一目惚れ…ってあるのかもね。




continue…

短ッ!!
なんかごめんなさい。 
今回はキョウヤ絡みでしたが、これからはツインで出していきたいです。
時々ツイン、時々単体。
キョウヤと恭弥の絡みも出せたらな…(ヤメィ)
キョウヤと恭弥の絡みがイイ!と思う方は是非アンケートの方にてコメントを残してくださると嬉しいです。実現するかもです。

ではまた次回!


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