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sweets=scout&other=
君との繋がり         風切×折野
懐かしい夢を見た。セピア色の思い出。
それは、幾年か前の誕生日の日のことだった。

「彰っ。これでお揃いだね。」
今より幼い彼の可愛らしい笑顔の先にあるのは色は違えど、同じ会社の
ハチマキだった。
今はもうその笑顔は大人っぽくなってしまったけれど今はいまで綺麗だが。
「う、うん。そうだね。お揃い。」
弱々しくだけれど、俺は笑いながら返事を返す。
「でも、なんでハチマキ?」
「んーぅ、あ、ハチマキとハチマキをこうやって…」
創は一所懸命に二つのハチマキを結ぶ。
そして、嬉しそうに「ね、これで繋がった。ずっと一緒!!」と言い放った。
その時はまだ友達としてだった。
けど…現代は恋人として一緒に、創といたいという気持ちになっていた。



「風切、具合でも悪いのか?」
自分は今まで寝ていたのか、布団をかけられている事に気付いた。
「ど…して折野が此処にいる?」
「誕生日おめでとうって言いに来たのに風切寝てたんだぞ?」
まぁ、どうせスポーツ雑誌でも見てたんだろうけど。見透かしたように創は平然といった。
「まぁ、あながち間違ってはいない。けどよく来たな。寒いのに。」
来てくれるのは嬉しいが、創が風邪をひくのは嫌なんだ。
「あ、ケータイでよかったのか?顔見せといた方がよかったと思って…。
この様子だと一番最初に見たのは俺か。少し、よかったかもしれないな。」
少しだけ微笑む。その言葉が、その笑顔が俺にどれだけ幸福を与えてるかもしらずに、あいつは笑う。
「外、歩きに行こうか。」
「いや、そこはおまえだったら自転車だろっ。」
「今の時期は風が寒い。走ったらどれ程寒いものか。」
「あっそ、変なとこで真面目だな…。」
そんな他愛のない話をしながら、俺たちは、適当に歩いていた。

「折野―」
「何だ?」
「手、繋ごうか。」
「ごめん。なにそれ。寒いんだけど。別の意味で。」
「気温的に寒いから。それに、折野昔いってたじゃん。ハチマキとハチマキ結んで
これからも一緒。」
「よく覚えてるな。」
「でもそれは、友達としてでさ。今と意味が違うし。なにより誕生日の日にやるって
のがなんか起こりそうだし…。な?」
顔を覗き込むと一息ついて、
「まぁ…いいけどさ。」
と了承してくれた。
「どこまで行くんだ?」
「どこまでも。行けるとこまで。」





この手が解かれるまでは。
(その言葉の中には沢山の意味があるけれど)










End
折野君は風切君と会った後、折田君と出会って、幼馴染になってる
と美味しい!!
あと二人は昔とギャップがあると可愛い。


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