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sweets=scout&other=
秤と気持ち    守谷×中谷
好きが重いのっ!!
だから…


今日はその…世間でいうボクの恋人の守谷君とファミレスに行く約束をしていた。
なんかプチデートみたいで楽しみだったんだけど。
苦手なものを、集合場所付近で見てしまった。
「そ、そんなっ。久くんっ。きゅ、急に別れようなんてっ!!どうしたの!?」
「ごめんね?好きだったんだけど、飽きちゃってさぁ。さよーなら。君と俺の関係はもうなし!」
女性が男性に別れを告げられているところだった。
忘れたくても、頭から離れてくれなかった。


「好きだったよ。」
「ごめんな。」
「バイバイ。」
どうせいつか言われる。恐いの。恐いんだ。
女々しいかもね。
でも、本当に怖いんだ。人間不信。
僕の病名。「一種のうつ病」
騙されやすい性格で、泣き虫。
どこをとっても、駄目で、奈良最強なんて嘘だよ。
そのうち守谷くんだって、どうせ嫌ってしまうよ。
僕なんてさぁ…。うぅっ。
甘いクリームが心境と混ざって複雑な味になる。

「た、楽しくなかったか?それとも、甘いの苦手だったか?」
「う、うぅん。違うよ。甘いの好きだし。考え事してて。ごめんねっ?」
「悩みか?俺に話せ。」
「えぇっ!?」
「嫌か?」
「場所が、ちょっと…。」
「よし、帰るぞ。俺んちに。さっさと食え。」
強制的に決められ、「あーんがいいか?」と脅しに近い言葉を掛けられ、急いでかき集めるように口にパフェを食す。
会計で守谷君に奢ってもらっちゃって、なんか悪いなぁ、と思いつつも引っ張られるままついていく。
「ねぇ、ま、待ってよ。速いよっ。」
「無理だ、そろそろ中年のウォーキングタイムだ。」
「…………。」
そうだった。
守谷君は異様に中年のおば様達にもてるんだよね……。
同年代の子よりはいいけど複雑なんだけどなぁ。
「どうした?入んないのか?」
「ふぇっ!?あ、うん。」
もう着いてたみたいで、慌ててお宅にお邪魔する。


「で?どうした?」
「あ。そのっ!え、えーとぉっ。あ、あのっしゃのっ。」
ぱにくり、あわわとして口が思うように動かない。否、動いてくれない。
だって、だってっ!守谷君の綺麗な紫陽花色の瞳に見つめられてるんだもんっ!!
徐々に守谷君は機嫌が悪くなっていくのか、眼を曇らせる。

ダンッ!!

「ひあっ!!」
机が勢いよく音を立てる。
「も、守谷君?」
「さっさと言え!」
いつもより厳しい顔。滅多に怒んないのに。
「ふ、ふえっ。ふえぇっ。」
「!?」
吹っ切れたのか涙がぼろぼろ零れる。
我ながら弱いなぁ、こんな事したって彼を繋げるわけじゃないのに。
言葉にしなくちゃ伝わらない事、ホントの事もあるって事は自分が一番知ってるのに。
「ひっ、も、守谷君が、す、好きなの、にっ。も、守谷君は、あ、飽きちゃうんじゃないかっ、てぇ!お、おもっ、うぐっ、てっ。」
子供のように泣きじゃくる自分を彼はぎゅっと抱え込むように抱きしめてくる。
「大丈夫だ、だ、大丈夫だかんなっ!?」
泣くとは予想してなかったみたいで焦るように言葉を掛けてくる。
自分はただ、ただ、彼の服の裾を握りしめてるだけ。
「俺が中谷に飽きる訳ないからな!」
背中をさすられ、だんだん心が落ち着いてくる。
いつも冷静な彼の言葉が、熱い言葉だったから、思わず、顔を上げて、笑ってしまった。
「――っ///!」
「あ、紅いよ?か、顔っ。」
「お前のせいだっ。馬鹿っ!!」
「ご、ごめっ。」
「ま、ぁ、お、お前が好きって言ってくれるのは珍しいからな…。」
「え?」
「それは中谷が俺の事を心底好きだから思ったんだろう。」
「あっ///!!」
「やっと気付いたのか!?」
「う///。」
「そういう可愛い顔されると離せ無くなる。それとお前の…


(その好きって気持ち、中谷ごと受け止めてやるよ)
(も、守谷く、くぅんっ!?)








あとがき
マイナー最高っ!!
口癖になってきました。しかし相方の竜琥にはメジャーも好きになれよというお言葉!
無理だお。皆攻めっ子イケメソにしか見えんっ。
そいあ、馬鹿って、「ホースディアー」で相手にきづかれずにけなせますよね。
うましかめっ。
嘘ですごめんなさい。ぶん殴んないでっ。
久君ていうのは俺の知り合いです。嫌がらせですよっ。あんにゃろーっ!!ささやかな復讐ですよ。(にやり)




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