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小説(長編)
St.White
アルト
「うーん困ったな…ホワイトデーまで後3日なのに何も決まってない…」
カレハ
「おはようございます…って、どうかしたんですか?」
アルト
「あ、カレハさん、おはようございます。
実はホワイトデーの日に伊織にプレゼントか何かしようかなと思いまして、それで…」
カレハ
「悩んでいるって訳ですね」
アルト
「はい。
あの、カレハさんはどうするんですか?」
カレハ
「私はデートの予定だよ」
アルト
「そうなんですか。
ちなみに、場所は?」
カレハ
「ん〜ヒミツ♪」
アルト
「やっぱりか〜」
カレハ
「まあ私の事は置いといて、何をするのか決まったの?」
アルト
「全然、決まらないです。
何かアドバイスくれませんか?」
カレハ
「うーん参考になるか分からないけどいいかな?」
アルト
「構いません」
カレハ
「不純異性交遊とか、どうかな」
アルト
「……不純異性交遊と申しますと?」
カレハ
「不健全な行為です」
アルト
「……行為と申しますと?」
カレハ
「パイタッチとかです」
アルト
「……パイタッチとかと申しますと?」
カレハ
「不純異性交遊です」
アルト
「……」
カレハ
「……」
アルト
「勘弁してくだしいよ〜!出来る訳ないじゃないですか〜!」
カレハ
「そうですよね!?」
アルト
「そうですよ、もう!」
カレハ
「ホラ、一つの案として一応ね!?」
ア・カ
「あははははははははははは」
カレハ
「正味な話−−」
アルト
「しませんから!」
カレハ
「あはは冗談だって」
アルト
「冗談にしてはキツイですよ〜」
カレハ
「ごめんごめん。まあどこかに一緒に行くとかアクセサリーとかをプレゼントするとかすれば良いんじゃないかな?」
アルト
「なるほど参考になります」
カレハ
「最終的に何をするかはアルトさん自身で決めてくださいね」
アルト
「それはわかってます」
カレハ
「うむ、よろしい♪
じゃあ私はこの辺で。千早が待ってるからね」
アルト
「あ、はい。アドバイス、ありがとうございました」
カレハ
「いえいえ〜」



伊織
「お疲れ様っ」
アルト
「お疲れ様…」
伊織
「なによ、元気無いわね〜
どうかしたの?」
アルト
「いや別に」
伊織
「そう?ならいいけど。ってなんで私があんたの心配しなきゃいけないのよ!!
もう帰るわよ!」
アルト
「はーい、お疲れ様」
七瀬
「いつもにぎやかですね」
アルト
「あはは……ところで七瀬さんはホワイトデーの日は何かするんですか?」
七瀬
「もちろん…」
アルト
「もちろん?」
七瀬
「パイタッチしかないでしょう!!」
アルト
「えっと…お疲れ様でした」
七瀬
「冗談ですから待って!」
アルト
「もう勘弁してくださいよ〜」
七瀬
「ごめんね♪
ところで、どうしてそのような質問を?」
アルト
「あ、はい。実は伊織にバレンタインのお返しをしようかと思いましてそれで」
七瀬
「悩んでいた、と?」
アルト
「はい」
七瀬
「うーん……ねえ、アルトさんは伊織のこと好き?」
アルト
「えっ!!?い、いや、そ、それは…」
七瀬
「もういいですよ。その反応で分かりましたから」
アルト
「あうぅ」
七瀬
「ふふっ。それで、ホワイトデーに別名があるのは知っています?」
アルト
「いや、知らないです」
七瀬
「知らなくても無理はないかな」
アルト
「なんていうんですか?」
七瀬
「St.White」
アルト
「せんと、ほわいと?」
七瀬
「ええ。その日に好きな人に白い小物とかをプレゼントすると結ばれるって言われてるの」
アルト
「そうなんだ〜」
七瀬
「まあ、昔の東ヨーロッパでのお話しですけどね」
アルト
「うーん何か見えてきたかも」
七瀬
「参考になりましたか?」
アルト
「はい、ありがとうございます。
じゃ私は帰りますね。お疲れ様でした」
七瀬
「お疲れ様〜」
そして当日

伊織
「おはよう!」
アルト
「おはよう、伊織」
伊織
「あら?何だかごきげんじゃない?」
アルト
「そ、そうかな」
伊織
「そうよ!何か嬉しい事でもあったのかしら」
アルト
「うーん、これから起こるような起こらないような…」
伊織
「はっきりしなさいよね!」
アルト
「あはは…はい、コレ」
伊織
「何よコレ?」
アルト
「バレンタインの時のお返しだよ」
伊織
「あ…ありがとう」
アルト
「どういたしまして」
伊織
「あら、白いリボンだなんて…」
アルト
「気に入った?」
伊織
「全然、気に入らないわよ!だいたい、白なんて無難すぎるのよ!!」
アルト
「はあ…」
伊織
「…で、でも時々ならしてあげても……いいわよ」
アルト
「ありがとう」
伊織
「べ、別にアンタのためなんかじゃないんだからね!!」

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