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first & love
みぃ

何故か俺の腰には、ガッシリとした腕が…。そして背中は温かく…。それに、鼻孔をくすぐるこの香りは…香水?…いい香り…。




………………って!

「池田さん、制服結構濡れてますよ。水浴びでもしたんですか?」

う…わっ、それは今日克也に無理矢理洗われて…て、いうか!耳元で囁く様に話し掛けないでくれ!

それにこの体勢!なんで背後から抱き込まれてんの、俺!

平均よりも高い身長の俺だが、それよりもまだ高い身長のサナダ先生に背後から抱き込まれている体勢に、壊れた様に早鐘を打つ俺の心臓。

「池田さん?…失礼。このまま見せて下さいね」

何を?と聞く間もなく、え?と思ってるうちに、制服の襟がくいっと横に引っ張られた。

…時間にしたら数秒だろうか、首筋に激しく視線を感じる。しっかりと腰に腕を回され、俺はもがく事も忘れ固まったまま…

何か分からないけど早く終わってくれ…


兎に角、祈りを捧げた。





「…少し赤くなってますね。強く擦ったりしました?」

ツツツー…と首筋を指らしきものが伝い、印の辺りでピタリと止まる。やってる事や状況はおかしいのに声音や問い掛ける内容は至って普通に、耳元で囁かれた。

「池田さん?」

「!…うわっ!は、はい!?」

耳元で先生に囁かれ…、と言っても名前を呼ばれただけだが…、背中から腰にかけてビリリと電流の様なものが走った。

ヤバい…何か腰にクル。

身体に起こる変化に戸惑いながら、俺はなんとか返答するも…

…見事に声は裏返っていた。

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