.。†蒼明の欠片†。.
新天地
「う〜ん、よく寝た」
翌朝、ハイネが目が覚め時計を見たが時間は余裕のようだ。
そこでふと何かに気づいた。
自分のベッドで布団にくるまっている何かに。
「リーナ!?」
そう、なぜかリーナが寝ていたのだ。
「たしか僕の部屋で寝てたよな」
しかし、こうしてまじまじとリーナを見るのは久しぶりな気がする。
セミロングの亜麻色に近い栗色の髪、純白の肌に濃い灰色の瞳。
何もしなければ、すごい美人なのに…
細い腕なのにハンマー振り回すし、怒るとターミネーター化するしなぁ。
いつも一緒なだけに改めて感じることも多いようだ。
「イカン、朝食を作らねば!!」
その後、朝食の準備をしてからリーナを起こし、なんとかミナガルデ行きの船に乗った。
「なんでリーナは今朝、僕のとこで寝てたの!?別々に寝たはずでしょ!?」
船の甲板で潮風に揺られながら隣のリーナに尋ねた。
「それは…その…ハイネの…隣……た…から」
リーナの言葉は小さすぎて聞き取れない。
「えっ、何て言った!?」
「うっさいわねぇ、寝ぼけて間違えただけよ」
顔が赤いのは気のせいだろうか?
「もうすぐミナガルデ港に到着です。乗客の皆様は降りる準備をして下さい」
乗組員のその言葉によりそれ以上質問できず、リーナは何も言わずに準備をしに客室に行ってしまった。
「やっと着いたわ」
リーナとハイネが着いたのはミナガルデの酒場兼集会所の前だ。
エレネ島の集会所とはケタ違いの大きさに二人は圧倒された。
「まずはギルドでハンター登録だね」
ハイネがそう言って二人で酒場の中に入って行った。
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