.。†蒼明の欠片†。.
刻印2
ハイネは自分の大剣を見つめる。
ハイネの大剣はブレイズブレイド改なのだが父親の形見なのだ。
ハイネの母親はハイネを生んですぐに亡くなり男一つで育ててくれた。
そんな父親は鍛冶屋であり狩人だった。
そしてある日、狩りで仲間を庇い死んだ。
ハイネは自宅の工房にあったブレイズブレイド改を使っているのだ。
また、何故か大剣の刃の根元に「滅」と掘ってあり、切れ味が異常に良い。
それにイャンクック亜種に勝てたのもこの武器のおかげといえるだろう。
「ハイネの親父さんは一流の武器職人でありハンターだったからな。ハイネも鍛冶屋になるか?」
鍛冶屋の親方がガハハと笑った。
「僕はハンター一筋ですから。もちろん父さんは尊敬していますけど。」
「それはそれで十分偉いぞ」
「おじちゃん、暗くなってきたしそろそろ帰るね〜」
リーナが欠伸しながら帰ることを告げた。
「さっきは人のところ欠伸を理由にぶっ叩いたくせに…」
「ハイネ君、何か言ったかな?」
「ヒッ、なっ、なんでもありせん、リーナ隊長!!!」
ビシッと敬礼までするハイネに親方は苦笑い。
「ホント仲良しだな…ところでハイネ、『滅一門』て知ってっか?」
「……知らないっすけど?」
「そうか…ならいいんだ。ミナガルデ行ってもがんばれよ」
しかし、ハイネはその『滅一門』という言葉がどうも気になった。
その後、会計を済ませ、店を出た。
だが、リーナが泣き落としで値引きしたのにさらに値引きしろと交渉し始めたので店を出るのに苦労したそうな……
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