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.。†蒼明の欠片†。.
同等の代価2
「だから、パーティーに入りたいって言ってるんデス。嫌デスか??」



アルは眉をハの字に下げながら聞いてきた。




「嫌じゃないけどさ、いくらなんでも急すぎるし…」



ハイネは弁解した。


「でも、腕前は確かよね」


リーナも腕を組み、真剣に悩んでいる。



だが、アルには不思議な点が多すぎる...


僕が溜め斬りをしたあとのアルの顔…



なんだったんだろうか?



う〜ん…



「アルがそれで責任をとるというなら今回だけは特別に許してやってもいいがのう。」




「マスター、いいんですか!?」



ベッキーが驚いた様子で尋ねる。




本来ならしかるべき処罰を受けるべきなのだから当然だ。




「うむ。どうじゃ?」




「それにあなたがたはミナガルデは初めてなんデスよね?商人の情報網を持ってすれば何でも分かりマスヨ。狩りにおいて情報は必要不可欠デス。」




アルがハイネにジリジリと迫る。




「わ、わかったから。少し離れて」





「交渉成立デスネ」

アルが満面の笑みを浮かべる。


「まぁ、仕方ないわね」


リーナも認めたようだ。


「じゃあアルさん、ここにサインを」


ベッキーが契約書を差し出し、アルが書いていく。



「ふう、出来たデス」


アルが嬉しそうに言った。



「アル、おぬしと話があるのじゃ。奥に来なさい。残りの二人はここで待っているのじゃぞ。すぐ終わるからのぉ。」


ギルドマスターはそうとスタスタと奥に歩いていってしまい、アルはついて行かざるをえなくなった。






――――――



「アル、おぬしのような者がどうしてこんなところにおる?」





「おれは...自分の使命を果たしにきただけです」




奥の部屋は薄暗く、重々しい雰囲気が漂っている。



今のアルは普段の様子とは程遠く、口調が変わり、無表情になっていた。



そして普段は猫のような穏やかで細い目は、鋭く見開かれている。


「ハイネについて知ってのことか?」




「そうです。それも彼の潜在能力は父親以上です。彼の大剣の『滅』の文字が炎のように燃え上がるのを見ました」




「なんと!?あの歳で……天賦の才じゃな…」




ギルドマスターは外を眺めながら答えた。



「初めは気づきませんでしたが、やっと見つけましたよ」





「まさに運命としか思えんのぉ」


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