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.。†蒼明の欠片†。.
よろしくデス
爆音が鳴り響いた後、煙が晴れてきた。



「ふぅ〜、危機一髪…」



ハイネはかろうじて大剣でブレスを防いでいた。


だが手の火傷は免れなかったようだ。



チッ、火傷したか…


「あ、ありがとうございマス」



男が礼の言葉を述べた。



「とにかく一度退却して体勢を立て直すわよ」




そう言い、リーナはペイントボールをイャンクックに当てた。



「わかった」



ハイネも了解し、男を連れて逃げた。





――――――




なんとか逃げ切った三人は休憩をしていた。



「ハイネのバカ!!何考えてるのよ!あんたの父さんと同じ道を辿りたかったわけ!?」



休憩するなりリーナがまくし立ててきた。



「いや…でも防がなかったら……」



ハイネはそれ以上反論できなかった。


リーナが瞳を潤ませて見つめてきていたからだ。



ホントに心配してくれたんだな...



なんだか複雑な気分になった。



「お話の途中で悪いんデスけど、お二人に助けてもらい、ありがとうございマシタ。」


男が再び礼を言ってきた。


男は頭にピアスをつけ、他はガレオスシリーズを着けていた。



顔は猫のような細い目に小さな眼鏡をかけ、ウェーブした長い黒髪をなびかせている。



さらに、男は竜人族で長い耳が目立つ。



「で、名前は?」



リーナは遠慮なしに聞いていく。


「私はアルスティル・ヴァンディードといいマス。アルって呼んで下さいネ」



アルは独特なしゃべり方をするな…。



「アルはここで何してたの?」



ハイネは尋ねた。


リーナと違い、遠慮がちに…


「実はデスね、私これでも商人なんデス。素材集めでツアーに来てて虫を乱獲してたらイャンクックに不意討ちくらったんデス。」


ちょっと怪しい言葉が出たのは気のせいだろうか……


ってか商人でもツアーならクエストに参加出来るんだね。



「なんの武器もなしに来たの!?」



「いえいえ、ちゃんとありますヨ。」



肩にかけていた袋から出てきたのはガンランスだった。



スノウギア=セカンドというギアノスの素材を使った武器だ。


「私もやられたままでは引き下がれマセン。狩り手伝わせてもらえないデスか?」



「もちろんいいわよ。大勢のほうが有利だし」


リーナはあっさりと了承してしまった。


「そこで作戦があるのデス...」



アルが微笑みながら言った。

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