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.。†蒼明の欠片†。.
現れし青き翼
「ここはいたって安全ね」


リーナはエリア3を見渡して言った。


エリア3はやや広く細長いエリアでアプトノスが呑気に草を食べていた。



至って平和な風景だが時にはリオレウスなども現れる。



「ここにいないなら、あとはエリア9にいると思う」



ハイネはリーナに声をかけた。



ベッキーによるとイャンクックの主な出没エリアはこのエリア3とエリア9だそうだ。





そして、エリア9に来たのだが何やら奥で水がバシャバシャと音を立てている


「リーナ…」



ハイネがそっと呼び掛け、リーナがうなずく。




イャンクックがいるようだ。



エリア9は、さながら森の洞窟といった感じで木々が生い茂っている。



ハイネ達が奥に行くには狭い一本道しかない。




この一本道で突進されたらヤバいぞ…




忍び足で道を進みながら思った。




「…………!!」




奥の池ではピンク色の体をしたイャンクックが水を飲んでいる。




翼の翼膜は青く、目立つ姿をしている。






「先手必勝!!!」




リーナがハンマーを構えて振り下ろした。



ハンマーはイャンクックの体に当たったのだがガツンと弾かれてしまった。

「なんていう硬さなの!?」


エレネ島のより遥かに強固だ。


至福の時を邪魔され怒ったイャンクックは扇形の耳を立て尻尾を振り回す。



「キャァァ」



ハンマーを弾かれたことで隙が出来たリーナは容易に吹き飛ばされた。



「リーナ!!」



吹き飛ばされたリーナを気遣いながらハイネはイャンクックの翼を斬りつけた。

「くそ!!」



やはり致命傷にはならない。



イャンクックはすかさずクルリと振り向き突っつきをする。


横転で避けようとするが右肩に当たり骨が軋む。


「くっ…速い…」



予想外の強さに二人は苦戦を強いられていた。

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あきゅろす。
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