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pop'n music
テスト用紙に秘密の暗号<王手>



「っだぁあ!!また赤点だ!」


隣の席のDJが大声を上げて机に突っ伏した。
一緒に居て、何度その言葉を聞いたか知れない(と言うか、テストの度に聞いている気がする)。



「DJ…だからあれほど勉強してくださいと言ったではございませんか…」

「うっせ!嫌いなもんは嫌い、分かんねぇもんは分かんねぇんだ!」



完全な悪循環に頭を抱える。
DJには普通に卒業して、一緒に音楽界でビッグになってもらいたいのに…。このままじゃ、何処かの目隠しロッカーと似たような道を歩くことになりそう…。






「……ん?」





ふ、と自分のテスト用紙に目を落とす。

点数は中の上。まぁ良い方。いつものこと。
しかし、今回はいつもと違う・文字が書いてある。


テストの出来を表す数字の下。
ザッと見ただけでは分からないくらい、薄めの色。
子供っぽい平仮名と・達筆すぎる漢字。













『王子は頭良いネ!これからも頑張れ!』












見覚えのある字に、一気に顔が熱くなった。






「(手紙子さんだ…!)」






バイトしているお店の出前で、よく職員室に出入りしている彼のことだ。
たまたま、先生の机の上に在った自分のテスト用紙を見付けて、メッセージを書いてくれた。そうに違いない。




「(あぁ…こんなことならもっと良い点を取れば良かったでございます…!)」





恥ずかしさと後悔が入り混じる、淡い想いの中で。
嬉しさで口許が緩むのを止められなかった。














「王子ぃ…お前何点だった?」

「みっ!見るなでございます!!」




(君と僕の秘密)




お題提供:rim様


***


暗号、消えました(笑)
あれですよ…愛の暗号ってことで…(逃げた)



20090125

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