pop'n music
おかえり<参+α>
※自己設定濃いです。注意!
「───…あ」
久々に、実家に帰ろうと思った道端で。
二匹の蝶が、俺の後ろからついて来ているが分かった。
深い紅色の蝶と、白地に緑の模様の蝶。
儚げにキラキラと体を輝かせながら舞うその姿に、懐かしい人達を思い出した。
「……兄ぃ達……」
紅い優しい瞳を持っていた長兄と、白髪に緑の瞳をした次兄。
俺の呼び声に反応するように、二匹の蝶は目の前を行ったり来たりと繰り返す。
思わず、くすりと笑ってしまった。
「わぁってる。あいつらが心配なんだろ?」
「兄ぃ達が心配しなくても、あいつらは良くやってるぜ?六と七には恋人がいるし、零もムラサキと仲良くしてる。」
紅と白に交互に話しかけながら、もう一度笑って。
「…俺も、もう平気だ。一人じゃねぇよ」
その言葉を聞いて、二匹の蝶は俺の両脇を抜けるように飛んでいった。
━その呼び方、変わらんなぁ
━まるでガキのようだぞ、参よ。
それは、空耳だったかもしれないが。
「しゃァねぇだろ?この呼び方を卒業する前に、あんたらいっちまったんだからよぅ」
苦笑いを浮かべ、空を仰ぐ。
再び歩き出したその後ろには何も居ない。
それは夕日が優しい葉月の頃。
***
元ネタ?は8月14日の日記を参照のほど…。
ちなみに、参さんの『兄ぃ』は『あにぃ』と読みます。
出てきた蝶は無論、参さんのお兄様達。要するに、六さんと零さん・七さんのお父様達です。
自己設定が濃くて申し訳ありません…ι
20070826
[前へ][次へ]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!