死にたがりやの少女
*
彼は私が抵抗することが気に食わないのか眉を寄せてる。
でも私は気にしないで腕を引っ張る。
きっとむかついて私を殺してくれるから。
むごたらしい死に方でも良い。
死ねるなら……
「殺してあげない。」
彼は不意に口を開き、簡単に私の希望を折ってしまう。
彼の腕を外す行為をやめ、彼に目を向ける。
彼はにこやかに笑っている。
『………』
彼の腕から自分の腕を引っ張ることを諦めた。
すると彼はじゃあ部屋に戻ろうか。
そう呟き私を抱き抱えあの人の元を去った。
最後部屋を出る時に目に写ったあの人の顔は驚愕だった。
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