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死にたがりやの少女
*

「……」

「…危ないでしょ、…」

「………私が倒れそうになったのは貴方達の殺気があったから。」

説教しかけた白蘭さんに言う。

「「……ごめん。」」

反省する二人。
私は今反論をした。
白蘭さんと会う前だったらしなかったのに、…。


私は此処にこれ以上いたら駄目になってしまう。

私は死ななければならない。

それが私の夢、なのだから

唯ひとつの私の夢だから。


私は此処に居ては生きたいと思ってしまう。
白蘭さんがいう愛というものにすがってしまうから。



「…どうしたの?」

「…何でもない。それより貴方達は話があったのではないの?」

「…嗚呼」

「……私はお手洗いに行ってくる。」

「…それまでには終わらせる…。ひとつ聞いて良いかい?君の名は何て言うんだ?」

ザクロの疑問
何故名前なぞ聞くのだろう
嫌な思いしか湧きおこらない。

「……私には名前がない…」

「…!!…そうか。」

まさかこの世にそういう人間がいるとは思わなかったのだろう…
大丈夫
もう
慣れたから


「……それでは」

お手洗いへと向かう。

付けられている鏡の前に立つ。
自分の顔が写る。
自分の顔は嫌いだ。
薄汚れていて汚い顔だからだ。
どれだけおとそうとしても落ちない。
心の汚さがそのまま顔に現れているのだから。

心が綺麗になるなんて有り得ない。
この心の汚さは私の一部、私の罪なのだから。


お手洗いから出てこの基地から出る出口へ真っ直ぐ向かう。

地下から町に出る。

これで私は自由だ。
早く誰か殺して…


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あきゅろす。
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