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死にたがりやの少女
*

「……何故私はここにいるの?」

「倒れたからだよ。…ところでアイツと何していたんだい?」

「……何も。」

「…そう。…君は僕のだからね。僕から離れてはいけないよ。」

「………。…………貴方には会議がある。私にはない。」

「…その時はこの部屋に居ること。この部屋からは出てはいけないよ。」

「……」

返事をしない。
特に部屋を出たい訳ではないが、部屋に居るのははっきり言って暇なのである。

「……ねえ返事は?」

「……」

私を睨む白蘭さん。

何をそこまで執着するのだろうか。

私にはわからない。
私にはわからない。

わかりたくないだけかもしれない。

感情を捨てた私
感情を捨てたつもりで生きている私

完全に捨てるなんて私にはそんな覚悟も出来ない。

貴方の言葉や行動を見たくない、聞きたくない。
貴方の気持ち、愛を知ってしまったら戻れないから

ドコへ?


私の心は汚い。
私の心が安らぐ場所なんて知らない。
汚い私の心の居場所なんて最初からない。
知ってる。
そんなのわかっている。

じゃあ何故涙が出るのだろう


いきなり泣き出した私に白蘭さんは驚きあたふたしている。

「……ごめんなさい。ごめんなさい、ごめんなさいごめんなさいごめんなさい。」

呪文のようにごめんなさいを言い続ける私。

こわい怖い恐い。
私の心を傷付ける私の思考が、私の闇がこわい。
いつか闇が私を飲み込んで私が居なくなるのが。
闇がこわい。
私がこわい。

いつか大事な人を平気で傷付けることが出来るようになってしまうから。

悲しみだけ抱いて今を生きている。

辛い。
助けて。
声も出さず叫ぶ心
悲鳴をあげて崩れていく希望。

痛い胸。


ねぇ白蘭さん
貴方なら私を助けてくれますか?

私は本当は、生きたいの

幸せに…



人が普通の生活を送っている

私はそれがキラキラ光輝いているように見えるの…


家族と喧嘩したという人がいると羨ましく思う

私にはもう喧嘩も出来る家族がいないから。

.

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あきゅろす。
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