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銀魂
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移動中のパトカー内の空気は凄く悪かった。

運転席には坊主頭でよく土方と一緒にいることが山崎の次に多い原田。
助手席には真選組の局長近藤。

そして後部座席には沖田、蛍、土方の順で座っていた。

もちろん沖田と土方は互いに窓から外を見ていて険悪ムードに変わりない。

間に挟まれた蛍にとってはいい迷惑である。



え?
何故、局長である近藤が助手席なのかって?

それは少し時間を遡らならければならない。






-今から10分前-

「僕助手席に乗ろうかな」

蛍がそう言って助手席に座ろうとした。

「…土方さん」

「…何だ?」

「俺が運転するんで後ろに乗ってくだせぇ」

「馬鹿言え。
お前に任せたら危ねぇから俺が運転する」

と沖田と土方の運転席を巡る争いが始まった。

「蛍は俺と一緒に後ろに乗るか?」

近藤がそう誘ってきた。

「僕はどっちでもいいよ」

「よし。
じゃあ一緒に後ろに乗ろう」

「うん」

蛍は近藤に返事すると後ろに乗ろうとする。

「…じゃあ土方さん、俺運転に自信がないんで運転頼みまさぁ」

「…待て総悟。
副長が運転ったぁおかしいだろ。
ここはお前が運転しろ」

バチバチッとまた火花が散る。

「副長、沖田隊長、何だったら自分が運転します」

原田が運転を申し出てきた。

「土方さんは原田と積もる話もあるでしょう?
土方さんに助手席を譲りまさぁ」

「悪いが俺は近藤さんと話がある。
お前が助手席へ行け」

二人の間の火花が納まらない中、あの男が口を開いた。



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