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銀魂
3n

そうこの男・荒木は蛍の言う通り人は斬ったことはあるが殺しはしたことが無かった。

「山南、辞めなせェ!」

沖田が必死に止める。

「1番隊長さんも正直に言っていいんだよ。
真選組の名前を汚した僕が憎いって……」


パシィ


留置場内に渇いた音が響いた。
沖田が蛍の頬を叩いたのだった。

「謝れ」

「誰にさ?
局長さんにか?」

蛍は叩かれた頬を手で押さえながら言った。

「違う。
お前が……山南蛍が犯人じゃねェと信じた奴らに謝るんだ!!」

いつものひょうひょうとした言葉遣いはどこへ行ったのやら今の沖田はしっかりとした口調だった。

「……そんな事を言ってもあんた達はいずれ僕を信じなくなるさ」

「何を根拠にそんな事を……」

沖田が蛍に触れようとした手を蛍は払った。

「僕は……昔攘夷志士の戦いに参加してた」

「何を言って…」

「僕は…たくさんの天人を斬った。
たくさんの血を見た。
たくさんの天人の死体を見た。
たくさんの死んでゆく仲間を見た。

僕は……僕は……たくさんの命を奪ったんだ…。

きっとあの時も僕がいなかったら今頃母さんや父さんは……生きていたかもしれない……」

蛍の言葉に息を飲む沖田。

「……知ってる?
攘夷戦争時代に僕が仲間から言われていたあだ名……」



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