[携帯モード] [URL送信]

蒼穹綺譚




「また、この首輪を付けなきゃね。声帯が圧迫され続けたら痛いかと思ってはずしたけど…取る必要なかったみたいだね。」



かちゃかちゃと、首輪を付けようとする貴方。


貴方は束縛が愛だと言う。


全てを奪い、閉じ込めるのが“愛”だと。


身体の自由を奪われても、声を奪われても、愛した人達を全て奪われても、私は認めない。



「そんなの…“愛”…なん…かじゃ…ない…エゴよ…」



人形使い[アナタ]の創った空間[ステージ]で、歪んだ愛に抱[イダ]かれる操り人形[ワタシ]。



「そうかもね。でも、僕はこんな愛し方しか知らないから。」



もしも…想いがあるならば…


人形使いと操り人形の間に、絆という“糸”があるならば…


それは破滅への導[シルベ]である“憎しみ”で造られていることだろう…。


だって貴方の“愛”は…


憎しみからきてるから。


貴方は人を信じれないから。


貴方は素直になれないから。


貴方の心は安らがないから。


貴方は純粋に愛されたことがないから。


愛することを理解できない。


なら、私からのささやかな復讐は、貴方に私の“愛”を与えないことかもしれない…。





[闇へ][光へ]
[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!