[携帯モード] [URL送信]

蒼穹綺譚
2



「あなたは世界を愛してないもの。カインの本来持っていた、長年隠し通されてきた強い憎しみと、クルースニクによる強い破壊衝動…。」



過去を知る君は淡々と事実を並べていく。



「カインは…真っ白にしたいだけでしょ?汚れきった青き星を破壊し尽くして…最後に何が残るの?」


「春華…僕は」



春華は僕の言葉を待っている。


汚れなんか無縁そうな微笑。


君が望む言葉は知っている。


知っているが故に辛い。



「…僕は“クルースニク”…。僕は何も必要としないモノ。そしてそれゆえに、すべてを必要としているもの、だ。全て滅ぼすしかないんだよ。そこがたとえ真っ白な世界でも。でも…最後には何も残らないよ。」



悲しげに目を細めた君は…泣きそうにもみえた。








[闇へ][光へ]
[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!