夢路綺譚
3
「嫌がらせかと思ったわよ?というか…あんなコミュニケーションやスキンシップはお断りよ。」
溜め息付きたいのはこっちなんだけどさ。
わかってないでしょ?
“人形使い”殿に“機械仕掛けの魔術師”殿?
「ふむ。だがリーシャは我らが去った後、数分もかからずに殲滅してのけましたよね?」
「だよね。あの少し前にもさ、僕の自動化猟兵[アオト・イエーガー]20体も壊しちゃったのに。」
思い出したくもない。
人形使いの操り人形は、即席の弱い…町の一般人…の人形から、手の込んだ人形…自動化猟兵…まで様々だった。
合計したら、私一人で100体は軽く葬った事になる。
ハッキリ言って冗談じゃない。
「まぁ、済んだ事ですし。リーシャはどちらに行かれるんですか?」
彼の死んだ魚のような…光のない目が…ほんの一瞬…楽しそうに細められた。
「リーシャはどこに行くの?」
ディートリッヒは心底楽しそうにしている。
イザークも知っていて聞いているのだろう…。
何か…むかつく。
絶対にヒトで遊んでいるでしょ?!
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