夢路綺譚
不本意
不本意だ…
まったくもって…
第U部
†彼に似た機械化歩兵†
空中戦艦“アクラシエル”
天使を裁く天使の名を冠した戦艦。
そこに私はマタイと連れて来られている。
目の前には局長のブラザーペテロと副局長のシスターパウラ。
「リーシャ。毎度すまぬな。最小被害で予定以上の成果が出せた。感謝する。」
整った顔立ち。
礼儀正しい騎士のような態度。
彼の唯一の欠点は、単純明解で猪突猛進的な行動パターンだと思われる。
実戦は飛び抜けて有能で人望が厚い“壊滅騎士”ブラザーペテロは、何というか…事務能力の方に問題がある…。
そこを才色兼備な副局長。“死の淑女”シスターパウラが補佐をする。
とてもバランスの良い組み合わせだと思う。
意見が違[タガ]わなければの話だが。
「シスターリーシャ。ありがとうございました。能力発動の件は内密に処理致しますので…」
「くすっ。ほら、心配しなくても大丈夫でしたよ。リーシャ。局長達が全てやってくれるそうです。」
ずっと無言で事の成り行きを見ていた私にマタイが話しかけて来た。
「はい。色々とお手数かけます。局長、副局長。マタイもありがとう。それでは失礼します。」
礼を言って、早く去ろうとした私に局長達が声をかけてきた。
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