夢路綺譚
5
毎回、確信犯的なのがムカツクが…今まで怒れたためしがない。
「もぉ、知らない!!」
二人はくすくすと笑っている。
そういや…、人形使いと魔術師は何しにアッシジに来たんだろう?
「ほら、ハル。シャワー浴びに行こう。泡風呂とかもする?」
「はぁ…。何か…毎回ディートリッヒの笑顔に騙されている気がする。」
「騙してないよ。ハルが僕に甘いだけでしょ?さぁ、行こう。」
腰に手を回されシャワールームに向かう。
明日は異端審問局官、ブラザーバルトロマイに会いに行く。
無事に事が進めば良いなぁと思う。
それより、無事に朝を迎えられるかが心配だが…。
歪な月と少し欠けた月。
雲の隙間から地上を照らしていた。
策略の渦巻く深夜のアッシジを…
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