夢路綺譚 4 「ディート…限度は考えてね。そうじゃなきゃ、二度と戻らないから。いい?」 一応は釘をさしておく。 無駄とは思いつつもね。そうしないと騎士団完全復帰を迫られても断れなくなっちゃうし。 「うん。大丈夫だよ。限度考えてれば、僕のハルでいてくれるんだよね。」 何か…失敗した気がやたらとする…。 「一緒にお風呂入って、一緒に寝ようね。これ位ならいいでしょう?」 う゛…。 過激なディートにしてはかなり優しい扱いではあるが…。 「それだけよ?明日異端審問局員に会わなきゃいけないんだから。いい?」 「うん。朝まで一緒に居たっていいでしょ?ハルは僕に好きにしていいって言ったんだし」 「よかったですね。人形使い。春華から許可をいただけて。私は一番離れた部屋を使いますので…」 「ちょっ、なんでそんなに妙な気の使い方するのよ?!イザーク!」 「ん?ハルはイザークに見られたいの?」 無邪気そうに毒を吐くなーっ!! もぉ…内心絶叫中です…。 「…私に何をする気なの?人形使い殿?異界に引きずり込むわよ?」 笑顔で死の宣告をする。 異界に引きずり込まれたら、確実に日常には戻れない。 「え〜?ヒドいなぁ。でも、ハルは出来ないでしょ?僕の事愛してるから。」 クスクスと楽しそうに笑いながら私を抱き締める。 [闇へ][光へ] |