[携帯モード] [URL送信]

夢路綺譚
5



「それがブラザー・バルトロマイ。HC‐U][ハーケー・ドウオ・イクス]だよ。」



ディートリッヒの微笑みが、玩具を与えられた子供と同じ風に見えたのは気のせいだろうか?


まぁ…ひとまず嫌がらせには、嫌がらせで返す事にする。



「わざわざ兄弟だって事…教えてくれてありがと。兄弟と言えば……」



ちらっとイザークとディートリッヒを見比べる。



「…ほんと兄弟みたいな行動パターンするわよね。イザークとディートリッヒは。他に言い換えても、イザークが保護者に見えるわ。」



その後は推して図るべし。


ディートリッヒが…美貌が崩れるのも気に止めず、思いっきり眉をしかめ……世にも恐ろしい事を聞いた表情に変わった。


なんだか…呪いのようにぶつぶつ文句を言っているが、聞き取れないんで無視。


酷いというなかれ。ささやかな私の反撃を。



「そんなに仲良さそうに見えますか?リーシャ?」



彼の悪意のない質問は、ディートリッヒにとってトドメの一言だったと思う。








[闇へ][光へ]

第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!