夢路綺譚
戦場の町
第T部†春華の憂鬱†
……怒声と煙と血飛沫と……
吸血鬼に襲われた
美しき町は
戦場と化していた。
「つまんないよね。不破。どんどん計画通りに進んでる。あとは、君を連れて帰れば完璧なんだけど……」
美しき美貌を有した悪魔
天使のように微笑み
その美しき指で
数多の命を弄ぶ
「私は派遣執行官!帰るも何もないでしょう?!人形使い!」
死せる人々は
人形使いの
玩具に成り果て
死してもなお
人形劇のように
戦場を走る
ゆらり…
そう表現したらいいのだろうか…?
人形使いの影が動く
そして見慣れた顔
イザークがディートを迎えに来たようだ。
「残念。でもね、騎士団は絶対に諦めないよ。あの方が春華を望む。僕もイザークも…」
「我々はお待ちしておりますよ。春華。貴女の帰りを…」
大量に人形を残し、迎えに来た魔術師と消えた。
ここ何週間か…
記憶が曖昧な程に戦っていた。
薔薇十字騎士団の幹部2人相手に…
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