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ギアスnovel
手作りの贈り物(367)

「スザク、誕生日おめでとーう!」
「おめでとう」

何かが弾ける音と彼らの声を合図に俺の視界が色とりどりに変化したのも束の間。

「え」

俺の体はぐいぐいジノに引っ張られイスに着席される。
目の前に置いてあった四角い箱をアーニャが軽い手つきでどかすとそこには丸ケーキがあった。
だけどそれは少し形が崩れていてケーキの上の苺はまとまりがなく置かれていて手作りを思わせる。

「私とアーニャで作ったんだ」
「スザクにあげる」

「…………わざわざ俺の為に?」
「それ以外に、理由なんてない」

アーニャは下でしゃがんで驚いた俺の顔を記録していた。

「誕生日覚えててくれたの?」
「スザクの誕生日を忘れる訳ないだろ」

言いながら苺をつまみ食いしようとしたジノの手がアーニャに制されるジノは不服そうに引き下がる。

「スザクが1番」
「ちぇー」
「スザク、食べて」

うん、言って俺はフォークでケーキをすくい口にいれると甘酸っぱい苺の味となめらかな生クリームが程よく溶け合った。

チョコのプレートには震える文字で書かれた“スザクおめでとう”という文字。
誕生日を誰かに祝ってもらえるのはなんて幸せなんだろう。
2人の想いが伝わってくる。

「……ありがとう…」

「スザク、どうしたどこか痛いのか!?」
「泣いてる……」

「ごめん、嬉しくて……ありがとう。ジノ、アーニャ」

「へへっ」
「記録」

またもやアーニャに俺の姿を携帯に保存され泣き顔なんて恥ずかしいから消してくれと交渉したものの、アーニャはちょこまかと逃げ回ってその間にジノはケーキを食べ始めて俺の誕生日は慌ただしく過ぎていった。

ただただ幸せな時間。
俺はこの場所がとても心地よかった――。







あとがき
スザク誕生日おめでとう!って事で即席で書きました。
まとまりがなくてすいません;
367はほのぼのしてて大好きです!
スザクの為にケーキを作る2人とそれを食べるスザクって癒されると思いました(´ω`*)笑

090710

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あきゅろす。
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