名前
5
うさぎちゃんは少しの間、躊躇していたけど、なんとか俺の欲しかった言葉を言ってくれて、恥ずかしそうに顔を伏せた。
やっと聞けたことに口角が上がる。
「よくできました。言った通りちゃんとシテあげる。」
まずは軽くイカせてあげようと、ヒクヒクとうごめく彼女の割れ目に指を添えた。
「ぃやぁ…ちゃんとして…」
指を沈めようと力をこめると、うさぎちゃんが首を横に振る。
「ん?…だから、ちゃんとイカせてあげるって…」
心配しなくても、この後君が泣いちゃうほどイカせてあげるよ。あっ、それとももう挿入れて欲しい?
「…違う…ちゃんと私を見て。」
「…どうしたの?俺はうさぎちゃんのことしか見えないぐらい見てるよ。」
正直、何を言い出すんだと思った。
俺の言葉に彼女はまた頭を振り、もどかしげに口を開く。
「そうじゃなくて…なんて言えばいいのかなぁ…私はちゃんと、さ…晃君が好きだから…えっと…えっと…抱っこして。」
うまく言葉が出てこない!とわたわたとしながら言った言葉が『抱っこ』だった。
………
「ぷっ」
きっとうさぎちゃんは『抱きしめて』と言いたかったのだろう。
だけど、その言葉が出てこなかったのか、恥ずかしくて言えなかったのか?
どっちにしても『抱っこして』は、カワイ過ぎる。
「クスクスクス…」
「な・なんで笑うの…?」
自分でもなにかおかしいと思ったのか情けなさそうな顔で、笑いの止まらない俺に抗議する。
「ぷっ…ククク…ごめん・ごめん…ホントうさぎちゃんのこと好きだなって…クスクス…」
「うぅぅ…さ…晃君…バカにしてるでしょ…」
[*前へ][次へ#]
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!