帝白物語 第1章
friend1
「何の用…??」
扉を開ければ未だに帰っていなかった立海のメンツ達。
「ちーっす!」
「赤也、一応年上ぜよ」
仁王くんもさぁ…「一応」とかやめましょうよ。
しっかり年上だからね。
「精市、何で止めなかったの…?」
「いやぁ、俺も楽しそうだと思ったから」
「……。」
笑顔が怖いって…本気で!
ざくざくと無意味に入ってくる立海メンバー達。
跡部一家が用意してくれた私の部屋は個室は多少普通の部屋よりは大きい。
…なのに、今は人でいっぱいになっている。
つまり、人口密度が高いという事だ。
「…何でこうなったのよ…。」
頭を抱えたくなるような状況になる。
何が好きで他校のチームを自分の個室に入れなきゃならないのか。
…不思議だ。
「真田くん、貴方なんとかしなくていいの?」
「一応目的があってお前の部屋に来ている。」
「…そうなの?」
たるんどる!っていうの聞きたかったなぁ…。
「それで私に用事があったんでしょ?なに?」
「あぁ、それだが…ぶっ!」
あ、ジャッカルが赤也くんに潰された。
「あ、すんません。」ジャッカルは潰されて意識が飛んだようでしばらく立ち上がる事はなさそうだ。
*また頭文字で失礼致します。
柳「それで本題に入りますけど…」
「うん、そうして。」
蓮「前に赤也が世話になったそうだが…」
「そうそう!バス間違えた時でしょ?」
赤「俺は太陽にバスを教えてもらったんだよね」
仁「ほう…。何でそこに太陽がいたんじゃ?あの日は確か…休日」
さすが仁王、かなり鋭い。
いや…普通誰でも思うことなのだろうか?
「私が買い出しを頼まれてたから、バス停にいたの!」
幸「誰に頼まれたんだい?」
「…手塚」
柳「手塚…って事は貴女は?」
「青学のマネージャー」
まぁ、バラして悪い事は無いんだけど…気まずくなりそうなのは嫌だな。
…特に精市。
仁「なるほど。道理でな。」
「何が?」
仁「美人だと…」
「…皆にそういう冗談はあんまり使っちゃダメだよ」
人差し指を立てて仁王のおでこをピンと叩いた。
簡単に言えばデコピンだよね。
仁王はおでこを抑えてニヤリと笑っている。
うわ…実はMだったりするのかな…。
幸「仁王はMなんかじゃないからね。」
「何で私の考えてる事分かるのよ。」
精市だけには絶対敵わないと改めて思う私でした。
っていうか青学=美人っていう仁王の思考回路は明らかにおかしいよね、うん。
蓮「青学…か。」
「なに…?」
蓮「…いや、気にするな」
「うん…?」
柳「青学のマネージャーでしたか。」
「うん、色々あってそうなっちゃったの」
赤「アンタあの時俺に宣戦布告してったもんね」
丸「なんて言ってたんだ?」
赤「全国で会おう、ってな。」
幸「そう…。」
「精市とも会えるの楽しみにしてるから」
これは…早く精市に治ってほしいって…そういう気持ちをたくさんたくさん込めて言った言葉だった。
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