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帝白物語 第1章
past3

少し気持ちを落ち着かせる。


玲也…ごめんね。
せめてマネージャーだけ。
それ以外テニスはしないから…。



―パタン―


多少の決心をして部室を静かにでる。

すると太陽を待っているレギュラー陣がいた。


「みんな…?」

「今日はどうしたんだ?」

あの手塚までもが心配そうに太陽の様子を見ていた。

「何かあったら相談くらいはのれるよ」

タカさんもラケットを握っていないから試合の時程は力強くではないがガッツポーズをしてくれている。


あの海堂はというと…1番後ろからではあるが一応皆と一緒にいた。

「みんな…。」

太陽3年から急に転校をしてきて、さらにあの男子テニス部にマネージャーとして入部。

普通はそんな簡単にはみんなに受け止めてもらえないのが普通だろう。


なのにこの青学のみんなは暖かく太陽を迎え入れてくれたのだ。

そしてまだ仲間になってそんな時間もたっていないのに少し元気がないだけでチームメイトを心配してくれる。

こんなに優しいチームはそう滅多に無い。

「ありがとう…。みんなに心配かけちゃうなんてね…。大丈夫!もうみんなが心配してくれたから元気だよ」

太陽の本当の笑顔が全員に向けられる。

この笑顔にみんなも安心をした。


「ならいいっスよ。」

リョーマがふっと練習に戻った。


ありがとう。
最初に心配してくれたのはリョーマ君だよね。


「よし!練習開始だ!」

手塚の始まりの声と共にみんな自分の練習を始める。


それから太陽も忙しくなったのは言うまでもない。




みんなありがとう。

私なんかを心配してくれて。

ここは青学だ。

青学の事だけを考えるから。














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あきゅろす。
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