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帝白物語 第1章
advance4


「葵!!」

授業の全てが終わり直ぐに葵の元へ駆ける。


「どうしたの?」


これは勘違いかもしれない。

それでもなんだか、葵がこのままじゃ苦しむ気がした。


「手塚を…好きなの?」


「……違うよ。」



目を背けて言った。

私に言うつもりは無い、そう思った私は何も言えずに「そっか」って言うしかなかったんだ。



「ほら太陽部活行くんだろ?テニスコートなのは一緒なんだから行くぞ!」


葵はいつもの様に笑ってくれた。だから私も笑うしかなかった。

その笑顔が本物じゃないと分かっていても。




「うん!ありがと。」



私達は本物の友達にはなれないかもしれない。


たったひとりの人を好きな事も打ち明ける事ができないのだから。


それでもいつか、打ち明けてくれる日が来るのならば。


それを信じる事に私は賭けるよ。

















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