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練習が終わって、円堂達他の部員は既に帰ったんだけど、俺とマックスは二人で遅くまで練習をしていた。
あっという間に時間は過ぎて夜の8時を回っていた。
「マックス、もう8時だ」
「ん、もうそんな時間か」
「部室戻って着替えよ?」
「そうだね」
いちおう校庭はライトアップされてて、明るいけど、校舎はもう職員室くらいしか電気はついてない。
サッカー部の部室の方に行けばもうほとんど明るさはなくて、校外から見える道路の街灯がぽつぽつ光ってるのが見えるだけな上、生徒なんかもういないから、怖がりじゃないけど、なんだかちょっと不気味なんだよな。
響木監督が雷門サッカー部員だった頃から使用されている部室のガタがきている扉を開いて俺とマックスは中に入り電気をつける。
さっさと着替えて帰ればいいのに、何かこういう時ってどうでもいい話しとかで盛り上がったりして、俺とマックスはユニフォーム姿のまま何分か喋っていた。
「ねえ、半田」
「ん、どうしたのマックス?」
「半田はオナニーしたことある?」
「ブッ、ゴホッ…」
マックスがいきなりトンデモないコトを聞いてきたから、俺は飲んでいたスポーツドリンクを口から噴き出してしまった。
「うわっ!、こっち向いて出すなよ半田、かかったじゃん」
「まっ、マックスがヘンなコト…聴いてくるからだろ!」
「…ふーん」
「な、なんだよ」
「ううん、…で、したコトある?オナニー」
マックスが一点の曇りもない吸い込まれそうな黒い瞳で俺をガン見して聴いてくる。
「そ…そんなコトどうでもいいだろ」
オレだって年頃の健康な男子だしオナニーは普通にしたことはある。
小6の中頃に初めて精通した時位から時々、中学に入ってからは週2、3ペース位でやっている。
「え〜、教えてよ〜、て言うか、やったコトないとかそんな訳ないよね〜?」
「そ、そりゃあるけど」
マックスってこんなコト話す奴だったっけ?とか思いながら、でもやっぱ中学生はこう言う話しで盛り上がるんだろうなって心ん中で完結させて、このままだとマックスも食い下がらなそうだからしょうがなく応える。
「じゃあ、最近はオナニーした?」
「え、いや…してないかな…多分」
実際、最近は授業終わった後はずっと練習だったし、家帰ってからも疲れてっから風呂入って飯食って、かったるいけど宿題やって寝るの繰り返しだったから…もう最後にオナニーしたのいつだったか忘れた。
まあ、普通覚えてないと思うけど…。
「そうなんだ〜、じゃあ結構溜まってんじゃない?ボクも最近練習ばっかりで全然やってないんだよね〜」
「そ、そうなんだ」
「でね、実は今日の朝学校来る途中でさ、こんなの拾ったんだ〜」
「拾ったって何をだ?」
「ジャーン、これだよ!」
「っ!それって!」
マックスが笑顔で自分の鞄から取り出したのは、中学生男子なら誰でも一度は見てみたいと思うあれだった。
女性の裸の写真とかがいっぱい載っている、いわゆるエロ本ってやつだ。
「そっ、エ〜ロ本〜!」
「ま…マジ」
マックスが手に持ってるエロ本の表紙には、綺麗な女性がきわどい下着姿で股を開いてポーズをとっている写真の絵が載っていた。
この表紙だけでも興奮してしまうような中学生男子のミジンコ程度しかない理性など、それを見た瞬間あっという間に吹っ飛んだ俺はその本の表紙を夢中で見つめていた。
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