勇者アドルフの冒険記
★勇者アドルフの冒険記Ⅴ★
我輩は勇者である。名はアドルフ。
先日、ついに魔王の城へと足を踏み入れた。
暗鬱な雰囲気の中で聳え立つ悪の本拠地。
光とは縁の無い暗黒の世界の産物である。
魔王との決戦を前に我輩は発汗した。
愛剣エクスカリバーもといＸ－ボックスを持つ手が湿る。
そして今、深い深い闇の底から魔王が姿を現した・・・・・・。
違う。今までの敵とは明らかに。
奴がまとう魔のオーラは、我輩に瞬きする事さえ許さなかった。
このままでは勝てない。
絶望という文字が頭をかすめたその瞬間、魔王が重い口を開いた。
『アドルフっていう名前の設定、別に必要ないよね☆』
・・・・・・
それを言うなァァァァァ！！ヽ（｀Д´）Ю∑
魔王は我輩の一撃で沈んだ。
やったのだ。ついに悪の権化を葬り去ることが出来た。
これで世界に平和が戻る。
我輩は勇者である。名はアドルフ。
これからも我輩は世界のために戦い続ける事だろう……。
【結局、魔王ってそんな悪い奴やったんかなぁ？】
完
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