勇者アドルフの冒険記
★勇者アドルフの冒険記Ⅱ★
我輩は勇者である。名はアドルフ。
先日、伝説の剣の在りかを知っている妖精と話をする事ができた。
彼らによれば、伝説の剣エクスカリバーは深深と地面に突き刺さっており、剣に
選ばれし者にしか抜けないという。
それだけ聞けば十分だ。
我輩が嬉々として剣のもとへ行くと、確かにしっかりと地面に食い込んでいる。
生半可な力では抜けそうもない。
我輩は息を呑み、剣の柄に手をかけた。
・・・・・・我輩は勇者であると言う時点で選ばれし者なのだ。自分に自信を持
て！
そして思い出せッ、あの辛い特訓の日々を！血の滲む努力を！
あっ、今ついでに思い出したけど異様に金魚掬いが上手だった坂上くんって医大
受験に失敗して以来人生に絶望して適当に生活してるうちにポリの世話になって
出所した後ヤーサンに拾われて今じゃ小指ないけど紅桜組の幹部になってるって
ホンマやろか!?
剣はあっけなく抜けた。我輩は選ばれたのだ。
エクスカリバーを装備した後、我輩は思った。
・・・・・・紅桜組って何？
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