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優しい君は残酷だ



……



自然に目が覚める。




起き上がり、回りを見渡せば
大きな部屋にふかふかのベッド。
床に置かれてるリュック。
改めて自分の状況を把握した。




幹さんから出ていけと
言われた事、お兄さんと
一緒に暮らすことになったりと
1日で色んなことがあった。




昨日あの後、お兄さんの家に行き
時間も12時近くだったのもあり
詳しい話しは明日になった。
部屋は俺が倒れたときに使った
部屋を自由に使ってと言われた。
多分この家にいる間はそこが
俺の部屋みたいだ。



広い部屋で大きなベッド
居候には贅沢なくらい。




ートントンー




「は、はい!」


 

「おはよう、よく眠れた?」




「おはようございます。
はい、よく眠れました。」




「よかった
それじゃ、ご飯食べようか」




「はい」




ーーー




初めてリビングに行くと広くて
驚いた。何畳だろう…?
冷蔵庫にキッチン、TVと
何もかもか大きい。
こういうのはTV番組でしか
見たことがない。




「料理は得意じゃないから
美味しくなかったらごめんね?」




用意されたのは味噌汁、ハムエッグ
ご飯と意外と“普通”だった。
いや、これほど高そうな家に
住んでるから勝手に、豪華なもの
食べてるかも思った。




実際にお兄さんだったら
違和感がないから…。




「じゃ、食べようか」



「はい、いただきます」




「………」




「………」




食べておるのもあり互いに無言。
でも、何故か嫌な空間じゃない。




誰かと食べるのは何年ぶりだろう。
小学生までは幹さんと食べていたが
中学生に上がると共に一緒に食べなくなった。
そして、料理を覚えさせられ自分の分は
自分で作り1人で食べていた。
そういうのもあって料理は人通りできる。




でも、考えてみると
幹さんは最初から最後まで
俺に対して厳しかったんだな。








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あきゅろす。
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