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優しい君は残酷だ



はぁ…。
もう夜だな。
携帯の充電も
少なくなってきたし。
そろそろ寝るところを
決めたいところ。




どうするかなー
行き先もなく
ただただ町を歩くだけ。 




歩いては壁などに貼っている
バイト募集の紙をみる。
でも、それに住み込みが入ると
話しが別のようで、さっきから
断られ続けている。




色々考えているうちに
あの公園にたどり着いた。

 



「来てしまった…。」




ベンチが街灯で照されている。
光りがあると安心する。



座って上を見上げれば
星空が…なんてものはなく
真っ暗で何も見えない。




ベンチで横に寝転がり
目をつぶる。




『大丈夫…?』


 

頭を撫でられた時の
お兄さんの顔を思い出す。
そして、自分に向けられた
優しい声に、手…。




馴れない優しさに
少しだけ胸が痛くなる。




今まで誰かに
頭とか撫でられた経験
なんてなかったから俺は
優しさには弱い…。




「あーー!!!」




「うわっ」





「えっ?」





自分の声の後に
声が聞こえた。




勢いよく起き上がれば
目の前にお兄さんがいた。








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あきゅろす。
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