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優しい君は残酷だ





「…………」


どうしようか。
お兄さんが出たあと
何もすることがなくソファーに
座って只今1時間がたとうとしている。


今までこの時間帯はバイトしていたから
何もしないって事が新鮮だな。
こうやってボーッとしていたら
幹さんの家だったら怒られてるな…。


家事をやろうとしても
この部屋綺麗で本当に俺が
必要なのか疑問なくらいだ。


でも、俺を助けた。
少しでも俺を必要としてくれたなら
俺は俺ができることで恩返しをしたい。
俺が必要じゃなくなるまで……。


ーーー
ーーーーー
ーーーーーーー



ガチャ


ドアが開いた音がした瞬間に
すぐさま玄関にむかった。

玄関にはお兄さんがいる。
自分でもなんでこんなにも
急いで来たのか分からない。
ただ、体が勝手に動いたんだ。


そして、


「お帰りなさい!」



そうお兄さんに
伝えたかったんだ…。









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